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多機能型保育「らいーな」の子育て支援を紹介|子育て世代と地域の人が交流しています

多機能型保育「らいーな」の子育て支援を紹介|子育て世代と地域の人が交流しています

地域ぐるみで子育てを。子育て支援や地域交流を進める「多機能型保育支援事業」を高知県内の20施設が取り入れています

乳幼児の親子が集い、交流や子育て相談ができる場に「地域子育て支援センター」があります。高知県内にはこのほか、「多機能型保育支援事業」を取り入れて子育て支援を進めている保育施設が 20 カ所あります。この事業の大きな特徴は、子育て世代と地域住民との交流を進めること。地域の人を巻き込んでイベントを開いたり、地域の防災訓練に参加したりしながら、地域ぐるみでの子育てを目指して活動しています。

子育て支援として、未就園児の親子が交流できるサロンなどが定期的に開かれています。小規模な施設が多く、保育士さんに気軽に相談できるのも魅力の一つです。2016 年度から取り組んでいる高知市内の 3 施設を訪ねました。

「こんな施設があったらいいな」

多機能型保育支援事業は 2016 年度、「子育て家庭を地域で見守り、支え合う、地域ぐるみの子育て支援を行う」ことを目的に高知県教育委員会が始めました。保育所を子育て世代と地域住民とをつなぐ場にしよう、という取り組み。子育て支援の場の提供、未就園児や地域住民にも参加してもらう園行事の実施、地域活動への参加の三つに取り組む施設に補助金を出しています。

現在、補助金を受けて取り組んでいるのは高知市、室戸市、香南市、香美市、四万十市の計 20 施設。県教委の委託を受けたNPO高知市民会議が活動を支援しています。

高知市民会議では多機能型保育を「らいーな」という愛称で呼んでいます。「こんな施設があったらいいな」という思いを込めたそう。専務理事の田中佐和子さんは「保育の専門家である保育士がいる保育園を地域の子育て支援の拠点にし、親子を温かい目で見守る環境をつくりたい」と語ります。

みんなが集える場所に Azonoにこにこ駅(高知市)

Azonoにこにこ駅の「子育て応援日」。親子でゆったり過ごせます
Azonoにこにこ駅の「子育て応援日」。親子でゆったり過ごせます

高知市薊野北町 4 丁目にある「Azonoにこにこ駅」は、0~2歳の12人が通う小規模保育施設。火曜、水曜、木曜の 9:00 ~ 10:30 に、「子育て応援日」と呼ばれる交流の場を設けています。

対象は未就園児とその保護者。取材した日は園児たちが過ごす保育室の横にある部屋で、未就園の子どもとお母さん 4 組がゆったりと過ごしていました。保護者向けにジュースとお菓子が用意されていて、ほっと一息つくお母さんも。保育士さんが子どもにおもちゃを渡したり、お母さんに近況を聞いたりと、さりげなくそばで見守ります。

Azonoにこにこ駅は「子どもと高齢者が交流できる場をつくりたい」という思いから始めた施設です。代表の田渕愛子さんによると、施設としてやりたかったことと、多機能型保育支援事業の目的がぴったり合ったそうです。毎週の「子育て応援日」のほかに、地域交流の場としてリズム遊びやお祭り、健康体操、おもちつきなどを企画。近くの高齢者施設への訪問も続けています。

「小さい子どもたちはエネルギーがすごい。子どもの姿を見るだけで高齢者は元気になるし、高齢者と交流することで、子どもたちは自分が求められている、愛されていることを実感できます」と田渕さん。核家族化が進み、子どもが高齢者と触れ合う機会が少なくなっている今だからこそ、交流を大切にしたいと話します。「小規模のよさを生かしながら、親子や地域の方が集まり、ほっとできる“駅”にしていきたいです」。

子どもを介して、お母さん同士の話も弾みます
子どもを介して、お母さん同士の話も弾みます

地域の人に支えられて ニチイキッズ愛宕保育園

高知市愛宕町 2 丁目のニチイキッズ愛宕保育園には、0 ~ 2 歳の 13 人が通っています。訪ねた日は「子育て広場」が開かれていました。園児たちに交じり、親子 4 組が「赤ずきんちゃん」のエプロンシアターに参加。保育士さんにのお話に楽しく耳を傾けていました。

子育て広場のほかにも、お母さんが製作を行う「子育てサロン」や子育て相談の日を定期的に設けています。さらに、園児が近くの百歳体操会場を訪問したり、愛宕中学校の防災訓練に参加したりと、地域活動に積極的に参加。防災訓練では地域の人が保育園に園児たちを迎えに来て、愛宕中へ。愛宕中では中学生が手をつないでくれて、屋上に一緒に避難しています。

保育園を運営するニチイ学館高知支店の保育課長、嶋崎和美さんは「子育て世代にとっても、地域の人にとっても、保育園は敷居が高いのでは」と考え、地域を巻き込む企画を考えてきました。「園児たちの活動を地域の人に見てもらう機会を増やすことで、もっと気軽に来てもらえる場にしたいです」

ニチイキッズ愛宕保育園の「子育て広場」。エプロンシアターを楽しみました
ニチイキッズ愛宕保育園の「子育て広場」。エプロンシアターを楽しみました

子育てしやすい地域に 高知愛児園

お母さんが製作をする横で、主任児童員や園の職員が子どもを預かります
お母さんが製作をする横で、主任児童員や園の職員が子どもを預かります

高知市竹島町の高知愛児園では月 2 ~ 3 回、園舎の横にある別棟で「サロンおひさま」を開いています。お風呂で遊べるぞうさんシャワーを製作した日は、愛児園の職員と地域の主任児童委員、中山円さんが子どもを預かっていました。中山さんはお母さんと離れて泣く赤ちゃんを抱っこし、室内をお散歩したり、おもちゃで誘ったり。「いっぱい泣いても大丈夫」という雰囲気で、お母さんたちは気兼ねなく作業に没頭していました。

高知愛児園を訪問する主任児童委員は中山さんと浜田富美さんの 2 人。サロンおひさまでの支援のほか、園の入り口でのあいさつ運動や読み聞かせなどにも取り組んでいます。

民生委員や児童委員はその地域の親子を見守り、子育ての相談に乗ってくれる存在ですが、子育て世代に知られていない現状があります。愛児園の園長、家次まりさんは「地域での困りごとがある保護者に『民生委員さんに言うてみたら?』と言っても、ぴんとこないことがありました」。中山さんと浜田さんも「地域のどこにどんな親子が住んでいるか、私たちは把握できていないんです」と打ち明けます。多機能型保育支援事業がきっかけで、保護者とつながる機会を持つことができるようになりました。

サロンでは「ティータイム」という企画も行っています。コーヒーを飲みながら、子育てで困っていることを語り合う場で、子どもは中山さんらが預かります。参加したお母さんは「ゆっくりコーヒーが飲めた。子どもが手元を離れたのは久しぶり」「泣いている子どもの抱っこを代わってもらってうれしかった」との声が上がるそうです。

家次さんはサロンでの主任児童委員の役割を「保育士でもない、姑でもない、隣のおせっかいおばちゃんでもないおばちゃんたち」と説明します。「わずなかな時間でも子どもを預かり、成長を一緒に見守って喜んでくれる人がいることが、子育てしやすい地域づくりにつながるのではないでしょうか」

製作の後はベビーマッサージ。たっぷりふれあいます
製作の後はベビーマッサージ。たっぷりふれあいます

高知市、香南市、香美市、室戸市、四万十市にあります

多機能型保育事業を取り入れている保育施設は高知市、室戸市、香南市、香美市、四万十市にあります。それぞれ活動日や活動内容が異なりますので、スケジュールをチェックしてください。高知市内の11 施設のスケジュールは「らいーな」のフェイスブックで紹介しています。

【高知市】

・Azonoにこにこ駅(高知市薊野北町 4 丁目 7-24 )
ニチイキッズ愛宕保育園(高知市愛宕町 2 丁目 20-2 )
江ノ口保育園(高知市中水道 9-24 )
高知愛児園(高知市竹島町 28-2 )
ウシオナーサリー(高知市永国寺 1-1 )
高知聖園マリア園(高知市新本町 1 丁目 7-25 )
うらど龍馬保育園(高知市浦戸 528-1 )
ふくし園(高知市百石町 3 丁目 7-7 )
・介良西部保育園(高知市介良丙 789-1 )
針木保育園(高知市針木北 2 丁目 2-13 )
潮江第二双葉園(高知市仲田町 1-13 )

【室戸市】元保育所(室戸市元甲 1680-2 )
【香南市】ニチイキッズ香南のいち保育園(香南市野市町東野 1011-1 )
【香美市】ひまわり保育園(香美市土佐山田町 842 )

【四万十市】
もみじ保育所(四万十市中村四万十町 28 )
下田保育所(四万十市下田 2260-1 )
竹島保育所(四万十市竹島 3318 )
大用保育所(四万十市大用 860-6 )
東中筋保育所(四万十市楠島 945-6 )
中筋保育所(四万十市有岡 2210 )

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この記事の著者

門田朋三

門田朋三

アナ雪のエルサになりたい5歳と、おてんばな1歳の娘がいます。あだなは「ともぞう」。1978年生まれ。

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