パパ・ママリサーチ|チョコレートを子どもに何歳から食べさせた?歯医者さん通いは何歳から?
甘いお菓子の代表・チョコレート。お父さん、お母さんはいつから子どもに食べさせてる?歯医者さんへの質問にもお答えします!
子どもが大好きな甘いお菓子といえばチョコレート。「子どもには何歳から食べさせたらいいの?」という疑問がココハレ編集部に届きました。
そこで、高知の子育ての“今”を探る「パパ・ママリサーチ」で、お子さんに初めてチョコレートを食べさせた年齢について調査。歯医者さんに通わせ始めた年齢やきっかけも聞きました。
「歯磨きを嫌がるけど、1 日 1 回でも大丈夫?」「仕上げ磨きはいつまで必要?」「フッ素塗布の頻度は?」など寄せられた質問について、高知県歯科医師会の先生方に聞きました。虫歯予防の参考にしてください。
目次
アンケートは 2022 年 6 月 1~2 日、ココハレLINE公式アカウントのお友だちの皆さんを対象に行いました。100 人(女性 93 人、男性 7 人)から回答がありました。ご協力をありがとうございました。
今回は「第 1 子」のお子さんについて調査しました。第 1 子の年齢は幼児から小学低学年が中心で、最年長は 12 歳でした。
子どものチョコ解禁は「2歳」が最多
子どもにチョコレートを初めて食べさせた“チョコ解禁年齢”は「 2 歳」が 32 人で最多。「 3 歳」が 26 人、「 1 歳」が 17 人と続きました。
「虫歯にならない?」「くせにならない?」「知らない間に…」チョコ解禁のエピソード
チョコレートを「気にせずに食べさせた」という人もいれば、「虫歯になるのでは」「甘い物がくせにならないか」と心配しながらの人もいました。
- 「チョコ=虫歯」のイメージがあったのと、甘みが強いので、果物など自然の甘みのある食べ物を食べなくなるんじゃないかと不安に思いました( 29 歳お母さん、長女 2 歳、次女 0 歳)
- 母親の私が虫歯が多く、わが子にはそのようになってほしくなかったので、「甘いチョコ=虫歯」の方程式に悩みました( 33 歳お母さん、長女 8 歳)
- 2 歳で食べさせましたが、「もう食べさせてるなんて信じられん!」みたいな周りの目も気になったし、「チョコは 3 歳から」という謎の都市伝説を聞いて、気が引けた( 29 歳お母さん、長女 2 歳、次女 0 歳)
- 子どもが薬が苦手で、チョコレート味に慣れさせるために仕方なく、2 歳から少しずつ食べさせた( 41 歳お母さん、長男 3 歳)
チョコを完全に遮断するのは難しい?!「まだ食べさせる予定じゃなかったのに…」という声も寄せられました。
- 友達と遊んでいる時に友達がチョコ入りパンをくれました。すぐさまぱくっと食べられました。友達と子連れで遊ぶからにはチョコや甘い物を回避できないと思い、諦めました( 43 歳お母さん、長女 3 歳)
- 悩んでいましたが、おじいちゃん、おばあちゃんが食べさせてしまってました( 45 歳お母さん、長女 8 歳、長男 4 歳)
- なるべく食べさせないようにと思ったが、保育園でチョコが入ったおやつが出た( 33 歳お母さん、長女 8 歳、長男 6 歳、次男 4 歳、次女 2 歳)
- アンパンマンに興味を持ち始めた頃、スーパーにアンパンマンのチョコがあり、買ってほしいとねだられました( 27 歳お母さん、長男 2 歳、長女 0 歳)
- 遠足でお友達が食べているのをみて、うらやましそうにしていました。隠れて食べたら困ると思い、食べさせることにしました( 35 歳お母さん、長女 5 歳)
「食べさせていない」という人は 1~3 歳を中心に 13 人いました。
- まだ知らなくていいかなと思った。最近、子ども同士の話でチョコの存在を知り、食べたいようなので、5 歳の誕生日で解禁予定( 34 歳お母さん、長男 4 歳、長女 2 歳)
「チョコレート専門店で働いている」というお母さんからはこんな意見が届きました。
- チョコレート専門店で働いています。許容量や食べさせ方などを守れば、よい健康効果があります。もちろん、食べる量、時間、食べ方をしっかりと守ることが大前提( 35 歳お母さん、長女 2 歳)
※チョコレートの質問の有効回答は 99 人でした。
歯医者さんに何歳から通ってる?「1歳」が最多
「子どもが歯医者さんに通っていますか?」という質問では、「通っている」が 66 人、「通っていない」が 34 人でした。
「通っている」という人のうち、最も多かったのが「 1 歳から」で 27 人。「 2 歳から」が 15 人、「 3 歳から」が 13 人でした。
歯医者さんに通い始めたきっかけで多かったのが 1 歳半健診。保育園での歯科健診も理由に挙がりました。
- 1 歳半健診の時のフッ素塗布で「半年で効果がなくなる」と言われ、2 歳になる前に通い始めました( 38 歳お母さん、長女 6 歳、次女 2 歳)
- 1 歳半健診で「虫歯になりやすい歯並び」と指摘されました( 29 歳お母さん、長女 2 歳、次女 0 歳)
- 保育園の歯科健診で虫歯を指摘された( 29 歳お母さん、子ども 3 歳)
- 歯磨きの仕方に不安があった( 39 歳お母さん、長男 3 歳)
- かみ合わせが悪いので診てもらうため。虫歯にならないために、小さいうちから歯医者に慣れてもらおうと思った( 36 歳お母さん、長女 4 歳、次女 2 歳)
仕上げ磨き、虫歯予防、フッ素塗布、歯の矯正…どうしたらいい?お父さん、お母さんの疑問に歯科医が答えます!
リサーチでは普段の歯磨きや虫歯予防について、歯医者さんに聞いてみたいことも調査。たくさんの質問が寄せられましたので、ココハレ編集部が高知県歯科医師会で聞いてきました。回答してくださったのはこちらの先生方です。
- 野村和男さん…高知県歯科医師会会長
- 野村圭介さん…高知県歯科医師会専務理事、日本学校歯科医会副会長
お父さん、お母さん、毎日の歯磨きお疲れさまです。特に 1 歳半前後の子どもはどうしても嫌がりますね。3 歳ぐらいになると、歯磨きを理解し、上手に磨かせてくれるようになることが多いです。
ポイントは歯磨きで痛い思いをさせないこと。お父さん、お母さんが「早く終わらせなきゃ」と焦ってしまうと、感情的にもなりますし、無理に磨いてしまうことになります。
歯に歯ブラシが当たっても痛くはないですが、歯肉に当たると痛いです。嫌がる場合は歯と歯肉の境目は意識しなくていいですので、歯を中心に磨いてください。上唇と歯茎をつなぐ「上唇小帯(じょうしんしょうたい)」に当たらないように注意しましょう。
リラックスした状態で、とにかく楽しく。歌を歌ったり、頬を優しくなでたり、「シャカシャカ」と声を掛けたり。保護者の体温や手のぬくもりが感じられることが大切です。
基本は大人と同じように「食べたら磨く」です。1 日 1 回ではなく、できれば毎食後に磨いてほしいです。
嫌がってどうしても磨けないという場合は、夜磨いてください。
朝は朝食後に磨きましょう。起床時に気になる場合はうがいをおすすめします。
小学 4~5 年生頃までが一つの目安ですが、ちょうど歯の生え替わりの時期にあたります。永久歯と乳歯があるので磨きにくく、磨き残しがあると、永久歯が虫歯になりやすいので要注意です。
お子さんによっても違いますので、6 年生や中学生になっても、時々は保護者が口の中をチェックしてあげるといいですよ。
子ども用の歯磨き剤は 1 歳ぐらいから使えます。1 歳くらいで1 mmほど、いわゆる爪の先ぐらいの量で大丈夫です。
3 歳になると、3~5 mmほど。イクラ 1 粒ぐらいの大きさが目安です。
歯磨き剤は子ども用の甘い味でいいですよ。飲み込んでも害になる成分は入っていないので、「ぶくぶくうがいができないから」と心配しなくても大丈夫。
ぶくぶくうがいは 1 歳半頃から練習を始め、2 歳くらいまでにできるようになるといいですね。口の機能の発達は大事ですので、家で練習してください。
デンタルフロスは基本的には 2 歳まで必要ありません。歯ブラシで磨き、3~5 歳ぐらいから、歯の間に食べかすが挟まっている時に使うなど、補助具として使うといいでしょう。
電動歯ブラシは使ってあげてもいいですが、電動歯ブラシだけに頼らないことが大切です。3歳になって、乳歯が 20 本全てそろってから使うようになるとは思いますが、普通の歯ブラシでしっかりと仕上げ磨きをすることが大切です。歯ブラシを歯に適切に当てる感覚を養い、自分でしっかり磨く体験を大事にしてください。
3 カ月に 1 回のペースで年に 4 回行うのが理想です。長くても半年に 1 回は行ってください。
市販の歯磨き剤にもフッ素が含まれているものがありますが、歯科で使うフッ素とは濃度が違います。磨き方も違いますので、定期的に通っていただければと思います。
歯はカルシウムの結晶です。結晶の作られ方によって虫歯になりやすい、なりにくいというタイプはありますし、遺伝もします。
加えて、唾液による自浄作用の差も虫歯になりやすい、なりにくいに関係します。
子どもは泣いて当たり前ですので、泣くことは気にしなくていいですよ。1 歳半健診をきっかけに、フッ素塗布など痛みのない診察で歯医者さんに慣れていってもらいたいです。
痛くなってからですと、治療することで嫌なイメージがつきますので、かえって悪循環です。歯のクリーニングをしたり、フッ素を塗ったりして「歯医者さんは楽しい所」「虫歯を予防してくれる所」というイメージを持ってもらうことが大切です。
かかりつけの先生でも十分に対応してくれますが、心配な場合は「小児歯科」を掲げている歯科医院を選びましょう。いろんなタイプのお子さんを診てきていますので、個性に合わせて対応してくれますよ。
歯や口の状態によって変わりますので、一概に「いつから」とは言えません。
矯正では矯正装置を使います。一般的には小学校の高学年にならないと口の中に着けていられないと思いますので、それくらいからがいいでしょう。
気になるようでしたら、2 歳くらいで一度、かかりつけの歯科医に診てもらい、経過観察をしてください。
子どもの口臭は口の中の問題だけではありません。胃や腸も小さいので、食べるものによって口臭がすることがあります。「家族で同じ食事をしたのに、この子だけニンニク臭い」といったことですね。どのようなものを食べたら臭うのか、食習慣に注意してみてください。
気になる場合は、まず虫歯がないかを歯科でチェックしてください。虫歯がない場合は、医学的な問題がないかを小児科でチェックしてもらってください。この時点で何も問題がなければ、大丈夫です。体が発達すれば収まってきます。
大人は舌苔(ぜったい=舌の汚れ)が口臭の原因となっていることがありますが、子どもの場合はまずありません。
子どもにとっておやつは、朝ご飯、昼ご飯、晩ご飯の 3 食では足りないエネルギーを補う大切な「補食」です。おやつも時間を決めて食べさせ、「食べたら磨く」が基本です。
ご飯よりもお菓子を食べたがる場合は注意が必要です。健康な体をつくるため、大切にしたいのはやはり 3 食です。しっかり栄養を取ることを心掛けましょう。
子どもは甘い物が好きですので、チョコレートを 1 回食べて味を覚えてしまうと、なかなか大変です。
歯科医としては、1~3 歳はまだ早いかなと考えます。歯の根っこである「歯根」が 3 歳児ではまだ完成していないので、虫歯になった時の治療が難しいです。
歯根がある程度完成し、歯科診療もやりやすくなる 4~5 歳頃から与えてほしいところですが、そうもいかないご家庭もあるでしょう。「おじいちゃん、おばあちゃんが知らない間に食べさせていた」という話もよく聞きます。
子どもはチョコレートのパッケージを覚えてねだりますので、ご家庭では出しっ放しにしないことが大切です。なし崩し的に食べさせるのではなく、例えば「 1 カ月に 1 回買ってもらえる、特別なお楽しみ」といった感じにしていただければと思います。
既に食べさせている方は、チョコレートなどの甘いおやつと歯磨きをセットにしてみてください。「チョコを食べてもいいけど、食べたら歯磨きしようね」と声を掛け、親子で一緒に、楽しく磨いてもらえたらと思います。