週刊高知の子どもニュース 2020年12月6~12日
新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。心配なことが増える中、子どもたちの元気な姿には癒やされますね。
ユズ風呂に入って大はしゃぎしたのは北川村の年長児たち。みんなでお湯につかり、かわいい笑顔をカメラに向けてくれました。
南国市の奈路小学校の子どもたちは、北海道の支笏湖(しこつこ)小学校とリモート交流。自分たちの地域を紹介し、再開を誓いました。
2020 年 12 月 6 ~ 12 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。
目次
車いす陸上選手が児童に体験話す 香南市・吉川小
(高知新聞 2020 年 12 月 6 日朝刊より)
県内外で活躍する車いす陸上の選手がこのほど、香南市吉川町吉原の吉川小学校で講演した。児童らは選手の言葉に耳を傾け、競技用車いすにも試乗して障害者スポーツへの理解を深めた=写真。
人権学習参観日の一環。県立障害者スポーツセンターを利用する「土佐銀輪倶楽部」のメンバー3人が11月28日、講師に招かれた。
脊椎の病気で生まれた時から歩けなかった須崎総合高校2年の竹村萌さん(16)は、段差が上れない、高いところにある物が取れないなど「人よりできることが少ない自分が嫌だった」と吐露した。
中学時代、車いす陸上に出合い、地道に練習を重ねて上達。周囲の応援が自信になったといい「好きなこと、得意なことを伸ばして自信につなげて」と児童らに訴えた。
この後、6年生9人が3輪の競技用車いすに試乗。西本愛さん(12)は体育館を1周し「車いすをこぐのも止めるのも難しかった。初めて知った競技に興味がわいてきた」と話していた。(川嶋幹鷹)
奈路小・支笏湖小 リモート交流 コロナ禍 再会誓う
(高知新聞 2020 年 12 月 7 日朝刊より)
1997年から相互訪問を続けている南国市の奈路小学校の全児童19人と北海道千歳市の支笏湖(しこつこ)小の全児童9人がこのほど、ビデオ会議アプリを活用して初のリモート交流をした。新型コロナウイルス禍で今年の来高は中止になったが、双方が学校生活などを紹介し合った。
高知―新千歳の直行便就航を機に始まった両校の交流は、路線廃止後も地域ぐるみで継続。1月には奈路小の5、6年生6人が支笏湖小を訪れた。
11月27~29日に予定していた支笏湖小児童の来高が中止になったため27日、「心の交流いつまでも」と題してリモートでつながった。奈路小の児童が得意の一輪車を披露するなどして歓迎。奈路自慢の発表では、ツガニも取れる奈路川や特産の四方竹を推し、「2年後奈路で待ってます」と呼び掛けた。
支笏湖小の児童も、ヒメマスの稚魚放流のほか、スケートや雪合戦といった北国ならではの遊びを紹介した。
来年度は交流開始から四半世紀の節目。奈路小の松崎加余子校長は「今の4、5年生10人が行く番。いろんな方法を活用しながら、交流を絶やさないようにしたい」と話している。(横田宰成)
ユズ風呂大好き 園児大はしゃぎ 北川村温泉が招待
(高知新聞 2020 年 12 月 7 日朝刊より)
安芸郡北川村小島の「北川村温泉ゆずの宿」でこのほど、村立みどり保育所(野友甲)の年長園児4人が村産のユズを浮かべた風呂を楽しんだ。
21日の冬至を前に3日、同温泉が招待。園児は体を洗った後、湯船に30個ほどのユズを投入。肩まで漬かり、「あったかくて気持ちいい」「お肌がつるつる!」と喜んでいた。
山崎和美園長は「毎年楽しみにしている。今年は4人と少ないが、ゆっくり入れて元気をもらった」と目を細めていた。
北川村温泉は冬至には、一般客向けのユズ風呂を構える。(北原省吾)
ウナギ調理に悪戦苦闘 四万十町 川口小で出前教室
(高知新聞 2020 年 12 月 7 日朝刊より)
地域の鮮魚店などが魚の魅力を伝える県と県学校給食会の出前料理体験教室「あの魚屋さんがやってきた」がこのほど、高岡郡四万十町の川口小学校で行われた。5、6年生8人がウナギ料理に挑戦し、慣れない包丁に悪戦苦闘しながらチャーハンなどを作り、舌鼓を打った。
3日の教室では、ウナギの養殖、加工販売を手掛ける「四万十うなぎ」(同町見付)が、生きたウナギ15匹を提供。同社の大前達也社長が、ウナギは太平洋のマリアナ諸島付近で生まれ、親が育った日本の川に戻ってくることや、かば焼きが約200年前に始まったことを説明した。
児童は大前社長らの指導を受けて調理=写真。「ヌルヌルする」と驚きつつウナギをさばき、炭火で白焼きにしてから、チャーハンとうざくを作った。
6年の藤崎帆杜(はんと)君(11)は「骨を取るのが大変だったけど、面白かったし、皮がコリコリしておいしかった」と笑顔だった。(井上太郎)
吉川小6年生が木彫りの鳥挑戦 香南市の木育事業
(高知新聞 2020 年 12 月 8 日朝刊より)
子どもたちに森林に興味を持ってもらおうと、高知県香南市吉川町吉原の吉川小学校でこのほど、木彫りの鳥「バードカービング」作りの体験教室が開かれ、6年生11人が挑戦した。
香南市の木育事業の一環。バードカービング作家の堀田幸生さん(67)=香南市野市町大谷=が講師を務め、香南市の木に制定されている「センダン」の枝を使った。
3日は香南市農林水産課の職員が、県内の森林の状況や森の手入れの必要性などを説明。その後、児童は堀田さんからナイフの使い方を教わりながら、鳥の腹や尻尾の部分を彫っていった。
児童らは「かっこいい鳥ができた」「名前を付けて宝物にしたい」と世界で一つだけの作品に満足げ。堀田さんは「自分で作ると愛着も湧く。卒業の記念になれば」と話していた。(小笠原舞香)
「災害に強い町に」大津小生で防災学習成果パネル報告 高知市
(高知新聞 2020 年 12 月 7 日夕刊より)
災害に強い町を目指して防災学習に取り組む大津小学校(高知市大津乙)で6日、6年生85人が地区内の防災課題や必要な備えについて学習したことを、パネルにまとめて保護者らに報告。児童らは発表を通じて学びを深めた。
1998年の高知豪雨で甚大な被害を受けたことをきっかけに、大津小では毎年6年生が防災学習に取り組み、下級生や地域住民向けに発表している。
児童らは5、6人ずつ15グループに分かれ、8月から南海トラフ地震に備える防災学習に取り掛かり、修学旅行では兵庫県淡路市の北淡震災記念公園を訪問。阪神・淡路大震災を経験した語り部から、命を守るために大切なことを教わり、各グループで自分たちができる備えをパネルにまとめた。
この日、児童らは簡易トイレを用意して使い方を解説したり、骨折した腕を段ボールで固定する方法を実演したりと、工夫を凝らした発表を行った。
中岡恵麻(えま)さん(12)は「今日までの準備を通じ、日頃の備えの大事さをあらためて知った。他のグループが紹介していた新聞で簡単に作れるスリッパは、いざという時に使えそう。帰ったら作ってみたい」と話していた。(宮内萌子)
育てたもち米を香長小児童販売 香美市
(高知新聞 2020 年 12 月 11 日朝刊より)
香美市土佐山田町須江の香長小学校の4年生15人がこのほど、「香長っ子市場」と銘打ち、自分たちが育てたもち米を香美市役所で販売した。
同校は、授業の一環で地元農家と協力して稲作に取り組んでいる。収穫した米は例年、香美市芸術祭で販売するほか、老人クラブと一緒に餅つきもしている。今年はいずれの行事も新型コロナウイルスの影響で中止となり、市役所で販売することにした。
児童たちは3日、市役所のロビーに手作りののぼり旗を飾って「大切に育てたお米です。いかがですか」などと元気にPR。1・5キロ(500円)入りの101袋がわずか10分で完売した。
中村彩乃さん(9)は「タニシ取りが大変やったけど、たくさん収穫できた。おいしく食べて地域の人に喜んでもらいたい」と話していた。(小笠原舞香)