香南市で小中学生19人が市政をただしました|週間高知の子どもニュース(2021年7月31~8月6日)
こども議会や弁論大会の場で、高知の子どもたちは自分たちの考えをしっかりと述べることができています。
香南市の「こども議会」がこのほど、市議会議場で開かれ、市内の小中学校全 11 校の 19 人が、防災や観光などの課題について清藤真司市長ら執行部をただしました。
2021 年 7 月 31 ~ 8 月 6 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。
目次
多様性認める制服は?南国市香南中で生徒と教員が学習会
(高知新聞 2021 年 7 月 31 日掲載)
誰もが心地よく学校生活を過ごせる制服を考える学習会がこのほど、南国市の香南中学校で開かれ、生徒会執行部9人と教員が活発に議論した。
来年度から特認校となって市内各地の生徒が通える同校。「制服も多様性を認めるものに」との声が生徒から上がり、同校が26日に学生服メーカー「高知菅公学生服」の社員を招いて学習会を企画した。
性的少数者(LGBTQなど)や近年の制服の傾向を教わった生徒らは、ボタンを付け替えて左開きにも右開きにもできるジャケットや女子用スラックスに触れながら考察。
「選択肢がたくさんあることが大事」との説明を受け、「みんなが似合うき(学ランなどより)ジャケットがいいのでは」「校則の男女別表記もなくす必要があるのでは」などと意見を述べ合った。
生徒会長の溝渕廉さん(15)は「制服だけでなく自分たちの意識も変え、みんなが心に余裕を持って学校生活を送れるようにしたい」と話していた。
同校は保護者向けの学習会も開き、2年ほどかけて制服の変更を進める予定。講師の小松亮介さん(47)は、「学習不足のまま変更しても本来の目的は達成できない。教員、保護者も含め、時間をかけて話し合ってほしい」と述べた。(深田恵衣)
のいち動物公園「ちびっこ噴水」で水遊び!開園30年で新設 高知県香南市
(高知新聞 2021 年 8 月 2 日掲載)
高知県立のいち動物公園(香南市野市町大谷)にこのほど、水遊びスポット「ちびっこ噴水」がお目見えした。照り付ける太陽の下、子どもたちは噴き出す水を全身に浴びて「気持ちいい!」と大はしゃぎしている。
開園30周年記念と夏場の暑さ対策を兼ね、ピクニック広場に新設。直径13メートルの円形で、素足で遊べ、転んでも安全なように塩化ビニールを使った柔らかい床面にした。
午前11時から午後4時15分まで15分間隔で稼働。高さが違う2パターンの水が上がる。保護者らの見守り用に、周囲には屋根付きのベンチも設けた。
7月31日も大勢の親子連れらが来訪。高知市から3世代6人で来た女性は「噴水とヤブイヌが目当て。学校のプール開放がないので、水遊びも動物も楽しめるスポットはうれしい」と話していた。
8月中は毎日、9月1日以降は土日祝日に利用できる。(横田宰成)
「ちびっこ噴水」の情報はこちら
側溝のふたの下にスイカ!!「水路に落ちそう」園児らが救助要請 高知県南国市
岡豊保育園(南国市)そばの水路で、スイカがひっそり、けなげに育っている=写真。人呼んで「グレーチング(側溝のふた)スイカ」。金属製の格子は頑丈に固定され、とても人力では外せず、園児らは「何とか助けてあげて」とレスキューを要請している。
スイカは5月、年長組が菜園に植えたもの。今月下旬、2本のつるがフェンスを越えた先で実を付けているのを保護者が見つけた。1本は路上で成長し、もう1本はグレーチングの上から水路に垂れ下がり、格子の下で実を付けていた。
7月30日現在で直径13センチほど。暗くて見にくいものの、しま模様もちゃんとある。ただ、大きくなるにつれて実が下がってきており、保育士や園児らは「このままでは水路に落ちてしまう」と気をもんでいる。(横田宰成)
児童ら古民家に七夕飾り 室戸市吉良川町
(高知新聞 2021 年 8 月 3 日掲載)
室戸市吉良川町の重要伝統的建造物群保存地区で2日、地元の子どもたちが七夕の飾り付けを行った。願いを込めた色とりどりの短冊が住民らを和ませている。
世代間交流の一環で、吉良川公民館が町並み保存会や婦人会と協力して毎年行っている。この日は吉良川小の放課後子ども教室の児童21人が参加した。
子どもたちは「世界中からコロナがなくなりますように」「おこづかいが増えますように」など思い思いの願いを短冊にしたため、吉良川まちなみ館など古民家の軒先8カ所に設置されたササに飾り付けていった。
足が速くなりたいと願った吉良川小4年の長岡瑠花さん(9)は「きれいに飾れてよかった。みんなの願いがかなってほしい」と笑顔で話していた。
七夕飾りは10日まで設置される。期間中はまちなみ館などで短冊をもらって自由に飾り付けできる。(板垣篤志)
児童が貝殻やサンゴで「海のアニメ」制作 高知県大月町
(高知新聞 2021 年 8 月 3 日掲載)
海の生き物や環境に興味を持ってもらおうと、幡多郡大月町西泊の黒潮生物研究所がこのほど、子ども向けサマースクールを開いた。子どもたちは漂着物などを使い、海をテーマとしたアニメーションを制作した。
幡多地域や愛媛県愛南町の小学4~6年生25人が参加。7月31日、研究所近くの浜で海水浴がてら貝殻やサンゴなどを集め、町内の任意団体「あにめのいろは」(間崎真由子代表)がサポートし、アニメ作りに入った。
子どもたちは同研究所が用意したタビエビやヒトデなどを参考に絵を描いたり、魚の写真のコピーを切り抜いたりして素材を作成。漂着物と素材を少しずつ動かしてカメラでこま撮りしていった。
中には「海を大切にしよう」とナレーションを入れた力作も。宿毛小6年の谷本琥太郎君(11)は「ちょっとずつ絵を動かすのは難しかったけど楽しかった」と喜んでいた。
作品は4分弱の動画にまとめられ、動画投稿サイト「ユーチューブ」の「あにめのいろは」アカウントで公開されている。(新妻亮太)
小中学生19人が市政ただす 香南市でこども議会
(高知新聞 2021 年 8 月 3 日掲載)
高知県香南市の「こども議会」がこのほど、市議会議場で開かれ、市内の小中学校全11校の19人が、防災や観光などの課題について清藤真司市長ら執行部をただした。
まちづくりや市政に関心を持ってもらおうと市が2015年に始め、今回が4回目。7月29日に開かれた。
児童生徒は、学校ごとに1~2人が登壇。写真や図も示しながら、「避難道に妨げになりそうな建物がある。点検を検討して」「若一王子宮を観光資源として効果的に押し出せないか」などと本会議さながらに要望、提案した。
海辺の清掃について尋ねた夜須小の児童2人が「集めたごみの収集とリサイクルを市にしてもらうことはできるか」と追加質問すると、執行部側はアドリブに感心した様子で「できる」と答弁。「ボランティア活動の際は相談してほしい」と応じていた。
廃校になった岸本小学校の活用法を質問した野市中3年の正和優一さん(15)は、「意見を言葉にするのは難しかった。香南市を日本の理想の町にしたいので、自分が役に立てる方法を考えたい」と話していた。(深田恵衣)
小中生12人が思い込め熱弁 中土佐町で弁論大会
(高知新聞 2021 年 8 月 3 日掲載)
高岡郡中土佐町の小中学生による弁論大会がこのほど、同町久礼の町人権啓発センターで開かれ、12人が日頃の生活や社会の出来事を題材に熱弁を振るった。
町教育委員会が7月31日に開催。小学生部門は3校の5、6年生6人が登壇し、下級生との通学で気付いた気遣いやあいさつの大切さ、児童会長選挙への立候補を巡る葛藤などを話した。中学生部門は2校6人が、コロナ感染者への誹謗(ひぼう)中傷や地産地消などについて思いを述べた。
各部門の最優秀賞には、医者になって高齢者の多い久礼を元気にしたいと意欲を語った久礼小6年の林瑠音(るのん)さん(11)と、3年間伸ばした髪を寄付した体験から誰もが社会に貢献できると訴えた久礼中1年、林琴音(こと)さん(13)が選ばれた。(富尾和方)
きらら清水保育園児が福祉施設で種まき
(高知新聞 2021 年 8 月 4 日掲載)
土佐清水市清水ケ丘のきらら清水保育園の年長32人が2日、隣接する福祉施設「あんきな家 清水ケ丘」でヒマワリの種まきを行った=写真。
特別養護老人ホームやデイサービスを行う同施設が、交流を目的に園児を招いた。園児が種を土に埋めていく様子を、利用者はバルコニーから楽しそうに見守った。
同施設スタッフは「利用者の自然な笑顔が久しぶりに見られてうれしい。交流を続けたい」と話していた。
気分はユーチューバー! 親子で芸西村PR動画の撮影体験
(高知新聞 2021 年 8 月 4 日掲載)
高知県安芸郡芸西村の良い所をPRする動画を撮影しユーチューブに投稿する講座がこのほど、同村で開かれ親子連れら約10人がユーチューバー気分を楽しんだ。
村教委の主催で1日に開催され、高知市でドローンを使った映像制作などを手掛ける吉岡亮さん(32)が講師を務めた。参加者は琴ケ浜やかっぱ市など村内各所を訪れ、動画に使う素材を撮りためた。
その後、同村和食甲の村民会館で編集作業に挑戦。音楽や字幕のほか、人物を光らすなどの特殊効果も使ってクオリティーを上げていった。約3分の動画に仕上げユーチューブにアップし、お互いに鑑賞し合った。
芸西小学校1年の竹内柊(しゅう)君(6)は、琴ケ浜の野外劇場で太平洋をバックに仮面ライダーの変身ポーズを次々披露する動画を撮影。「初めて撮ったけど良かった。出来は100点。帰ってから見直したい」と話していた。(森部智成)
もち米収穫を子どもたちが体験 室戸市吉良川
(高知新聞 2021 年 8 月 5 日掲載)
室戸市吉良川町の吉良川小学校と吉良川保育園の子ども22人が4日、近くの水田でもち米の収穫を体験した。
世代間交流の一環として、吉良川公民館が地元農家らと協力して実施。子どもたちは4月に田植えした約2アールの水田で、真剣なまなざしで黙々と鎌を動かし、稲を刈っていた。
農家の指導で、木製の足踏み式脱穀機や唐箕(とうみ)での作業、コンバインの操縦なども体験。子どもたちは「昔の作業は大変」「機械の方が便利」などと、時代の違いを感じ取っていた。
「稲の成長を時々見ていて、収穫が楽しみだった」と話す吉良川小6年の小松大河君(11)は「農家の大変さも分かった。感謝してお米を食べたい」とにっこり。収穫したもち米約120キロは、郷土料理教室や餅つきに使う予定。(板垣篤志)
児童ら平和願い折り鶴1400羽展示 土佐市
(高知新聞 2021 年 8 月 6 日掲載)
土佐市内の小中学生が平和を願って作った折り鶴約1400羽が、同市高岡町乙の市複合文化施設「つなーで」1階に展示されている。31日まで。
同市では、広島を予定していた修学旅行が新型コロナウイルスの影響で中止や行き先が変更され、平和集会などを例年のように行えていない小中学校も複数ある。それを受け、学校と地域をつなぐ各校の地域コーディネーターが、全12校の児童生徒が作った折り鶴を並べようと企画した。
壁紙や折り紙、新聞紙、和紙で作った多彩な折り鶴がずらり。訪れた人たちは「きれいなねえ」とにっこり。活動の中心メンバーで高岡第二小の地域コーディネーター、中山美鈴さん(46)は「土佐市が一つになって作った平和の祈りが届けばうれしいです」と話していた。(山崎友裕)