高知ろう学校の2人が防災マップ全国コンクールで特別賞に選ばれました!|週刊高知の子どもニュース(2023年2月6~12日)
今週も高知の子どもたちの元気なニュースが届きました。
高知ろう学校で、小学部の 2 人が学校周辺の防災マップを作りました。「第 19 回小学生のぼうさい探検隊マップコンクール」でデジタルマップ特別賞に選ばれました。
2023 年 2 月 6 ~ 12 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。
目次
中学3年生が京都で舞妓修業へ 日本舞踊に打ち込む武田りこさん 土佐清水市
(高知新聞 2023 年 2 月 6 日掲載)
花街に生きる舞妓(まいこ)を志し、日本舞踊に打ち込む中学生が土佐清水市にいる。清水中3年の武田りこさん(15)=同市清水ケ丘。3月で卒業した後は京都五花街の一つ、祇園東の置き屋で仕込み(修業)に入る予定で、「不安は大きいけれど、行くからには一生懸命頑張る」と意を決し、稽古に励んでいる。
りこさんが日舞を始めたのは小学1年の時。同市浦尻で教室を主宰する祖母、文美さん(67)に師事し、「普段は着られない着物で踊るのが楽しい」とのめり込んでいった。
昨年1月以降、同市出身の女性がかつて舞妓として活躍していたと知り、ネットなどで調べるうちに自身も舞妓に憧れるように。9月には1週間ほど置き屋に住み込んで仕込みを体験し、花街の厳しさを肌で感じた。
「みんなと同じように高校にも行ってみたい」との思いもあって悩みもしたが、最終的には「勉強は後からできるかもしれんけど、舞妓は誰もがなれるわけじゃない。今しかできんけん」と覚悟を決めた。
孫の決断に文美さんは「厳しい世界。正直、引き留めたい気持ちもありました」と漏らすが「夢をかなえるために頑張ってほしい。なるからには一流の舞妓に」。母、奈々さん(40)も「心が強くて流されない子。本人が決めたことを応援したい」とサポートを約束する。
りこさんは今年1月29日、同市寿町の市民文化会館で開かれた土佐西南文化交流祭で舞を披露した。大勢の観客が見守る大舞台で舞うのはこれが最後。会場アナウンスで舞妓への挑戦が伝えられると、観客は温かい拍手でエールを送った。
涙ぐみながら最後の舞を見守った文美さんは「とても落ち着いていて、覚悟を決めたような踊りだった」と感無量の様子。
りこさんは「緊張したけれど、今までで一番良い踊りができた」とすがすがしい表情。「応援してもらえてうれしかったし、頑張らないとって思えた」と笑顔を見せ、これからの挑戦に向けて気持ちを新たにしていた。(小笠原舞香)
高知ろう学校の2人 防災マップ全国コン特別賞 地域の施設を丹念に調査
(高知新聞 2023 年 2 月 7 日掲載)
高知ろう学校(高知市中万々)の児童2人が作った学校周辺の防災マップが、「第19回小学生のぼうさい探検隊マップコンクール」でデジタルマップ特別賞に選ばれた。地域の防災施設を丹念に調べて写真で紹介している。遠方から通学していて同校周辺になじみが薄い児童にも役立つ点などが評価された。
コンクールは日本損害保険協会などが主催。今回は全国の小学校や子ども会など410団体が1179点を出展。このうち、同協会が無償で貸し出したタブレット端末のアプリを使う部門には528点が集まり、同校など5点が特別賞を受賞した。
同校で取り組んだのは小学部3年の山田恭平君(9)と5年の佐々木彩華さん(11)。学校が過去に豪雨で浸水した経験から、水門など洪水に関係する施設に着目した。津波避難ビルに誘導する標識や消火栓なども含め計14カ所を撮影し、地図上に場所を表示。水門の写真には「水路の水の量を調節できる」などコメントを付けた。
6日に同校で表彰式があり、同協会高知損保会の和田喜勝会長(52)が賞状を手渡した。山田君は「安全につながる施設がこんなにあることにびっくりした。インターネットにマップを載せて見た人に知ってほしい」。佐々木さんは「火事の時に役立つものが多いことが分かった。津波に気を付けたい」と話していた。(山崎彩加)
曲げわっぱ、児童が仕上げた! 安田小が馬路の職人招く
(高知新聞 2023 年 2 月 8 日掲載)
安田町の安田小学校4年生17人がこのほど、魚梁瀬杉で手作りした弁当箱「曲げわっぱ」の仕上げ作業を体験した。
学年PTA行事で、馬路村馬路の曲げわっぱ職人、岡林栄作さん(70)を3日、講師に招いた。岡林さんは昨年11月から約2カ月かけて、人数分の曲げわっぱのふたと本体を製作。本体に底板をはめ込み、接着させる作業を子どもたちに任せた。
接着剤が服に付かないようにと注意を受けて作業開始。力を入れすぎて底板が本体にうまく入らなかったり、手が接着剤まみれになる子どもも。岡林さんにアドバイスを受けて、表面を整えながら「世界で一つだけ」の曲げわっぱを仕上げた。
子どもたちは「底板を押し込む加減が難しくて、なかなか引っ付かなかった」「遠足など特別な時に使いたい」などと話していた。(植村慎一郎)
千枚田の米おいしいよ!梼原小6年が栽培・販売
(高知新聞 2023 年 2 月 9 日掲載)
梼原町の梼原小学校6年生22人が地元の千枚田で栽培した米をこのほど、雲の上の図書館(梼原)で販売し、用意した90袋が20分ほどで売り切れた。
同校は毎年6年生が、同町神在居の千枚田で田植えや草取り、収穫などの米作りを体験している。2022年度は約90キロを収穫し、旨っ米(うっまい)と名付け、3日に1キロ300円で販売。保護者や町職員らが次々に訪れて買い求めていた。
岡本結以斗君(12)は「米作りは大変で、努力するほどおいしくなるのが分かった。これからもたくさんおいしいお米を食べたい」と完売を喜んでいた。売り上げは卒業アルバム代に充てられる。(富尾和方)
化学物質過敏症に理解を 患者生徒が同級生に呼び掛け 高知市の城西中学校で特別授業
(高知新聞 2023 年 2 月 9 日掲載)
高知市の城西中学校が、化学物質過敏症(CS)について生徒の理解を深めようと全3回の特別授業を行った。6日の授業では、同校に在籍する患者の生徒がオンラインで「誰もがなる可能性がある病気。大切な体を守って」と同級生に呼び掛けた。
CSは化学物質を大量に、または微量でも長期間接し続けた時に発症する。反応する物質や量はそれぞれ違い、症状も頭痛やめまい、下痢などさまざまだ。
同校に在籍する患者は1年の沢村明花音さん(13)。小学2年の時、給食着に残る洗剤の香りで気分が悪くなるように。教室にいるだけで頭痛になり、原因不明の高熱も出たことから受診し、CSと診断された。小学校には行けない日が多く、城西中ではオンライン授業を受けている。
特別授業は、CSを広く知ってほしいという母・純怜さん(43)の提案で実現。1年生の3クラスが2学期から学んできた。
この日、沢村さんは自宅からオンラインで「学校に行けなくなり、友達と遊べなくなり、使えなくなるものもたくさん増えてつらかった」と語り掛け、化学物質由来のものを避けるよう呼び掛け。生徒たちは、天然素材由来のせっけん作りに挑戦し、一人一人が持ち帰って使うことにした。
沢村さんは「授業で話せて良かった。この病気について一緒に考えてくれてありがとう」。同じ小学校だったという女子生徒は「一緒に遊んだこともあるけど、どんな症状があったかは知らなかった。大変さが少し分かった」と話していた。(新田祐也)
コメ・かりんとう「ぜひ食べて」 四万十市・具同小児童が栽培
(高知新聞 2023 年 2 月 10 日掲載)
高知県四万十市具同田黒1丁目の具同小学校の児童は13日、自分たちが栽培したコメと加工品のかりんとうを販売する。「頑張って作ったので、ぜひ食べて」と呼びかけている。
同校5年生は毎年、農家の協力の下、稲作に挑戦。今年は63人が、同市入田の田んぼ約14アールで植え付けや草引き、稲刈りに汗を流し、約500キロを収穫した。
コメを原料とするかりんとうは、児童が味付けを考案。ピリ辛で甘くないだししょうゆや紫芋など5種類をそろえた。黒糖がおすすめという上岡快人君(11)は「栄養満点のコメができた。地域の人に笑顔になってもらいたい」と話している。(河本真澄)
「地域に少し恩返しできた」金賞4校を表彰 高知県学校新聞づくりコンクール
(高知新聞 2023 年 2 月 12 日掲載)
高知県内の小中学生が取り組んだ2022年度「学校新聞づくりコンクール」の表彰式が11日、高知市本町3丁目の高知新聞社で行われ、部門トップの金賞に輝いた4校のグループに賞状が贈られた。
コンクールには県内39校から70点の応募があり、中学校と小学校の低・中・高学年の計4部門で、金賞4点と銀賞8点を選出した。
金賞を受賞した四万十市の大用中、東中筋小、利岡小と四万十町の窪川小の児童生徒19人が出席。主催する高知新聞社の松井直人コンテンツ事業局長が「自ら主体的に情報を得て、取捨選択し、行動する力がとても大切になっていく。新聞作りで身に付けた力を生かして、より深い学びを積み重ねて」とエールを送り、賞状と盾を手渡した。
受賞あいさつでは、全校6人で協力して地域の魅力を発信した大用中3年、敷地憧哉(しゅうや)さん(15)が「地域の方に長年協力してもらったので、少し恩返しができた」と喜びを述べた。東中筋小5年の原響輝さん(11)は「これからもいろんなことに興味を持って新聞を書いていきたい」と意欲を見せていた。(岡林知永)
高知の子どもたちや教育に関するニュースは高知新聞Plusでご覧いただけます。