【高知のニュース解説】第49回衆院選、高知の候補者の顔触れは?投票のポイントは?
子育て世代が押さえておきたい高知のニュースは?ココハレ編集部員・浜田が解説します
「高知のニュース解説」では子育て世代が押さえておきたい高知のニュースについて、ココハレ編集部員で高知新聞社編集局報道センター長の浜田成和が解説します。
今回は 10 月 31 日に投開票を控えた「第 49 回衆議院議員選挙」について、候補者の顔触れや、投票する際のポイントを紹介します。
目次
争点は「新型コロナウイルス」
争点はいろいろありますが、一番はやはり新型コロナウイルス対策です。昨春から感染流行の波が 5 回も起こり、社会や経済のあらゆるところに影響が出ています。今は落ち着いていますが、この冬にも第 6 波が来ると言われており、医療体制の整備はもちろん、コロナ下の国民の暮らしをどう支えていくのかも大事なポイントです。
高知県内の選挙区は「東が1区」「西が2区」
高知県内の選挙区は東西に分かれていて、東が高知 1 区、西が高知 2 区です。
県のほぼ中央に位置し、有権者が多い高知市は、ざっくり言うと鏡川を境に 1 区と 2 区に分かれています。
1区の顔触れは?
1 区は自民党の中谷元さん(64)、立憲民主党の武内則男さん(63)、NHK党の中島康治さん(42)、無所属の川田永二さん(86)の 4 人です。中谷さん、武内さんは衆院解散まで衆院議員だった「前職」。中島さん、川田さんは新人です。
中谷さんは陸上自衛隊出身で、防衛大臣の経験者です。元高知市職員の武内さんは参院議員も務めていました。中島さんは飲食店を経営し、高知市長選の出馬経験も。川田さんは警察庁の元職員で、全国最高齢の候補者です。
2区の顔触れは?
2 区は同世代の 3 人です。自民党の新人、尾﨑正直さん(54)は 2 年前まで 3 期 12 年間、高知県の知事でした。立憲民主党の前職の広田一さん(53)は、参院議員時代に防衛政務官を務めたことも。NHK党の新人、広田晋一郎さん( 52 )は元会社員。高知市議選に出た経験もあります。
高知県関係に女性の候補者は?
全国では 186 人の女性候補者がいます。ただし、割合は 17.7 %に過ぎません。比例代表の四国ブロックにも県関係者は 5 人いますが、いずれも男性です。
選挙区の戦いは「与党vs野党」が軸
衆院選は政権を担う枠組みを決める「政権選択」の戦いですから、「与党の自民党と公明党」vs「野党の立憲民主党と共産党など」という構図が全国に多くあります。高知県内も 1 区、2 区は自民候補と立民候補の戦いを軸に展開されています。
高知県内の自民2人、立民2人はどんな人?
4 人とも政治経験が長く、高知愛も強いです。性格は実直だったり、熱血だったり、おおらかだったりとそれぞれですが、個人的には誠実さが大事かな、と思います。
政治の世界ではよく「信なくば立たず」と言われます。国民の声に正面から向き合わなかったり、問題が起きた時に責任逃れを続けたりしていては、政治への信頼は失われます。政治や政治家に対する信頼は、誠実な振る舞いの土台があってこそだと思います。
投票では、何を重視して選ぶかを決めてみましょう
コロナ対策だけでなく、経済、社会保障、外交、エネルギーなど、確かに国政上の課題は多くあり、迷いますよね。高知新聞にも各党の公約が毎日載っており、それを参考にほしいと思いますが、何を重視して投票するかを決めて「えいやっ!」でも構わないと思います。投票することが政治に参加する一歩になりますから。
例えば、コロナ対策の現金給付。各党で年収や年齢に違いがありますし、そもそも「ばらまき」批判もあります。ネットで調べても、各党の公約比較はすぐに出てきますよ。
子育て分野 各党の政策は?
コロナ禍による「妊娠控え」が厚生労働省のデータでも明らかになっており、これ以上の少子化加速は何とか止めたい、という思いは見えます。
自民党が「こどもまんなか基本法(仮称)」制定、立憲民主党は「子ども省」創設を公約に入れるなど、各党とも新しい組織や現金給付を打ち出しています。これまでの国政選挙の中では子育て支援に光が当たっている方では、と思います。
誰に入れても一緒?
政党や候補者は勝つにしても、大勝ちなのか、辛うじて勝ったのかをとても気にします。勝ち方、負け方は選挙後の国政運営に大きな影響を与えますし、与野党が伯仲すれば政治に緊張感が生まれます。「誰に入れても…」とは考えず、まずは投票所に足を運んでみてください。
投票はあっという間に終わります!
投票所は確かに敷居が高く感じますが、いざ入ってみれば、投票はあっという間に終わります。
今は「期日前投票」も浸透し、投票日以外でも投票できます。前回 2017 年の衆院選では 4 割近い人が期日前に投票を済ませました。投票所の開設情報は高知県選挙管理委員会のウェブサイトを参考にしてみてください。
各候補者の主張など衆院選のニュースは高知新聞ウェブサイトの「’21衆院選 高知」ご覧ください。