給食に高級食材?! 新型コロナによる需要減で高知県が無料提供
高知県内の学校給食にマダイや和牛が登場します、という驚きのニュースです。高知県が食材を購入して学校に無料で提供するそうですが、その理由は新型コロナウイルス。普段、都市部の飲食店などに納入していた食材の注文が減り、生産者が打撃を受けているため、県が買い取るのだそうです。
理由を聞くと単純には喜べませんが、普段の給食では出されない高知の食材を子どもたちが食べる機会になります。どんなメニューになるでしょうか。
給食にタイ、和牛… 需要減対策で高知県が提供
(高知新聞 2020 年 6 月 20 日朝刊より)
給食に和牛や高級魚!? 本年度の高知県内の学校給食メニューに県産の養殖魚や和牛、地鶏が加わる。高価なため通常はほとんど使われないが、新型コロナウイルスの影響で販売が落ち込む1次産業を県内消費で支えるため、県が食材を購入し、学校に無償提供する。6月補正予算案に調達費など2億3千万円を盛り込んだ。
新型コロナの感染拡大で、特に都市部の飲食店などに納入されていた養殖魚や和牛、地鶏は注文が減り、市場価格が低迷。在庫が膨らみ、生産者が打撃を受けている。
このため県は農林水産省の事業を活用し、2学期以降に業者を通じて生産者から食材を購入。魚は年12回、肉は年3回を上限に、希望する県立学校や市町村の学校などに提供する。最大で、魚はマダイ、ブリ、カンパチ合わせて約6万5千匹、和牛約9トン、土佐はちきん地鶏約7・7トンの消費を見込んでいる。
約2万2千食の給食を手掛ける高知市教委も、全校で食材の提供を受ける方針。年間の献立は既に決まっているため、「サワラの幽庵焼き」「シイラの香味揚げ」などの材料を変更して活用する。
市教委の教育環境支援課は「県内の養殖魚がこれほど県外に出回っているということを子どもたちに伝え、食育のいい機会にしたい」としている。(八田大輔)