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男性の育休・取得した自分たちが伝えたいこと① |1カ月取った式地将稀さん「ハッピーも不安も妻とシェアできた」

男性の育休・取得した自分たちが伝えたいこと① |1カ月取った式地将稀さん「ハッピーも不安も妻とシェアできた」

パパもママも親。「育休取ってよかった!」という男性、高知でも増えています。

育休を取る男性が高知県内でも増えています。取得したお父さんたちに「どうでした?」と尋ねると、「取ってよかった!」と明るい声が返ってきました。 皆さんの体験談を紹介します。

第 1 回は高知市の鋳物メーカートミナガで働く式地将稀さん( 25 )。 2021 年秋、長男の誕生に合わせて育休を 1 カ月取りました。「幸せも不安も妻とシェアできた」と話す式地さんに、育休中を振り返ってもらいました。

(②はこちら)

赤ちゃんに何かあったら…。夜中も不安で目が覚めました

生まれたての長男を抱っこする式地将稀さん
生まれたての長男を抱っこする式地将稀さん

――生後 1 カ月過ぎから、 1 カ月間の育休を取りました。いかがでしたか。

式地将稀さん(以下、式地)昼も夜も子ども中心のペースで過ごしていました。数時間おきの授乳、おむつ交換…。お風呂に入れて、合間に家事もして。一日があっという間で。

――まさに、「赤ちゃんのいる生活」という感じですね。

式地:それが、事前に想像していた生活とも違ってて。というのも、赤ちゃんは2時間おきに起きると聞いて、心づもりをしていました。けど、うちの子はすごく寝る子でした。

――順調でよかったですか?

式地:うーん、泣かないのも心配で。特に夜は、こんなに授乳の時間が空いて大丈夫かと思うほど寝ることがあったので。時間を計って起こして飲ませて。自分たちが寝過ごして何かあったらどうしようと不安で、夜中に飛び起きたこともあります。いつも気を張ってました。

――孤独を感じてしまうお母さんも多いですが、式地さんは奥さんと 2 人で向き合えたんですね。

式地:育児は独身時代に想像してたよりも大変でした。そのつらさをシェアできたと思います。妻が本当に喜んでくれました

育児を妻任せにせず、2人で向き合いたい

――育休を取ろうと思った理由は?

式地:自分たちの初めての子どもだったので、無事に育てられるか不安があって。妻任せじゃなくて、 2 人でしっかり育児に向き合いたいと思いました。

――以前から育休を取りたいと思っていたんですか?

式地:子どもを授かってから、そう思いました。独身の時は、女性が休んで男は働くものだろうと、何となく思ってたので。でも、上司や同級生に子育てについて相談したら、夜泣きはきついとか、産後うつになってしまう人もいるとか、自分が思ってたよりも大変な答えが返ってきて。「そんなに!?」と驚きました。

――職場に相談したのはいつですか?

式地:妻のつわりがひどくなってきたころです。これは大ごとだ、と腹をくくりました。後で上司に「早めに育休を取りたいと相談してくれて、調整しやすかった」と言ってもらいました。

「男性の育休」が珍しいとは思いません

機械を操作する式地さん。日頃から担当をローテーションにするなど、休みが取りやすい職場環境だそうです
機械を操作する式地さん。日頃から担当をローテーションにするなど、休みが取りやすい職場環境だそうです

――社会には長らく「育児は女性がするもの」という認識があります。男性として育休を取ってみて、雰囲気はいかがでしたか。

式地:世代間で意識の差はありますよね…。自分の親の世代は、男は休まないのが当たり前だったわけで。あと、同世代でも、職場の風当たりとか、近所の人の目とかが気になる環境だと、「取りたい」と言いだしにくい人もいると思います。自分の場合も、職場と上司に恵まれていたからこそ取れた、という部分は大きいです。

――人間関係や、周りの環境が鍵になるんですね。

式地:そう思います。結構、取れてる人は取れてて、男の友達がSNSに「育休中」と上げているのも割とよく目にしますし。 25 歳の自分としては、正直「男性が育休なんて珍しい」という感覚はないですね

――最後に。育休を取ってよかったですか?

式地:子どもが目を合わせてニコッと笑ってくれた時、本当にうれしかったんです。つらさだけじゃなくて、喜びも妻とシェアできて、すごく良かったと思ってます

【ココハレ編集部より】男性の育休、2022年に取得しやすくなります!

2022 年は、赤ちゃんが生まれた男性が休みやすくなるタイミングです。いわゆる「育休」(原則、子どもが1歳になるまで)とは別に、 10 月から「産後パパ育休」(通称:男性版産休)が始まります

男性版産休は、出生後 8 週間以内に 4 週間まで取ることができます。これまで認められていなかった「 2 回に分けて休む」「休みながらちょっとだけ仕事する」ことができるようになります。「 4 週間まるまるは休めない…」「毎日少しでも職場に顔を出した方がスムーズに進む」といった人が休みやすくなりました

育休中(男性版産休中)は、一般的に会社から給与は出ませんが、国から非課税の給付金が出て、休業前の約8割の手取りが確保できるようになっています。
また、事業者が育休の申し出を断ったり、不利益な取り扱いをすることは法律で禁じられています

高知県庁の調査( 2021 年)によると、高知の男性の育児休業取得率は 15.8 %。ざっと 6 人に 1 人が取得しています。 7.6 %だった 2019 年の結果から大きく伸び、全国平均を上回っています。

男性も育休が取れるようになったのは、育児休業法が施行された 1992 年です。 30 年掛けて時代が変わり、だんだんと取りやすくなってきました。赤ちゃんが生まれたら、ぜひ、会社に相談してみてください。

「男性の育休・取得した自分たちが伝えたいこと②」では、サンプラザ勤務のパパを紹介しています。

この記事の著者

竹内 悠理菜

竹内 悠理菜

年長児の息子は芸術家肌、年少児の娘は負けず嫌い。かわい過ぎて幸せな日も、「早く成長して(怒)」と思う日も…。よさこい大好き。1990 年生まれ。

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