完全な球形を作ろう!稲生小の子どもたちが挑戦しました|週間高知の子どもニュース(2021年11月27~12月3日)
師走に入り歳末ムード。子どもたちもサンタ姿で野菜を販売したり、駅にクリスマスツリーを飾ったりしました。
南国市に 1 カ月間滞在中の造形師・かたやまひろしさんがこのほど、南国市内で出前講座を開きました。稲生小学校の 6 年生が「直径 2.5 センチの完全な球を作る」ことに挑戦しました。
2021 年 11 月 27 ~ 12 月3 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。
目次
留学予定の外国人と山田小児童がオンラインで交流 香美市
(高知新聞 2021 年 11 月 27 日掲載)
香美市の山田小学校でこのほど、6年生26人が高知工科大学に留学予定の外国人とオンラインで交流した。インドやバングラデシュ、中国などの5カ国8人に、市内の生活情報などを英語で紹介した。
外国人との本物のコミュニケーションを体験してもらおうと、英語教諭の福留雅子(のりこ)さん(47)が企画。22日、パソコン8台を使って1人ずつ会話した。
児童は「山田食堂というおいしいレストランがあります」「私はヒジリというパン屋が好きです」などと紹介。留学予定の外国人は「サンキュー」「それって何の店?」などと応じながら、児童の英語に「発音がきれい。間の取り方も良い」と驚いていた。
市原あおいさん(12)は「必要な単語を覚えて、きれいに発音できるように練習した。思ったよりスムーズに話せた」と喜んでいた。(深田恵衣)
開通予定の野越バイパスで児童がウオーク 高知県津野・梼原町
(高知新聞 2021 年 11 月 28 日掲載)
高知県高岡郡津野町と梼原町の間で年内に開通予定の国道197号「野越バイパス」でこのほど、両町の児童が一足先に歩くイベントが行われ、中央、梼原両小学校の5年生計34人が新しい道路の役割について学んだ。
両町境の現国道は連続カーブや道幅の狭い部分があるほか、冬場にはスリップ事故なども多発。バイパスは全長1965メートルで、2013年度から工事が進められている。
児童は25日、津野町側から新設されたバイパス部分約1キロを歩き、間もなく完成する新野越トンネル(全長796メートル)の中も見学。工事関係者から、登坂車線やチェーン脱着場の新設といった改良内容を説明され、熱心に耳を傾けていた。
梼原小の尾野聖真君(10)は「トンネルがすごく大きくてびっくりした。今の道は車で何度も酔ったので、新しい道は楽しみ。早く通ってみたい」と声を弾ませていた。(富尾和方)
完全な球形作ろう 高知県南国市に滞在中の造形師が講座 稲生小児童が挑戦
(高知新聞 2021 年 11 月 29 日掲載)
海洋堂(大阪府)の「ソフビ・アートフェス」(12月19日まで)に合わせ、南国市に1カ月間滞在中の造形師、かたやまひろしさん(53)=島根県大田市=がこのほど、南国市の稲生ふれあい館で出前講座を開いた。稲生小学校の6年生16人がプロの手ほどきを受けながら、紙粘土を使った創作に挑戦した。
かたやまさんは海洋堂初期の原型師。フェスの「住みます」企画で同市に“移住”し、後免町商店街の公開型アトリエで活動している。
25日の出前講座のお題は「直径2・5センチの完全な球を作る」。シンプルな形だが、児童らは両手で紙粘土をこねながら「しわができる」「でこぼこが直らん」などと、苦労していた。
かたやまさんは、一人一人に寄り添い、「手だけでなく、へらや水、机も使おう」などと助言。児童の作品の中には、「申し分ない」とかたやまさんをうならせる球体もあった。
中沢優輝君(12)は「丸は単純なようで難しい。直径ぴったりにできたのでびっくり」と笑顔。かたやまさんは「球体は造形に必要な技術を集約させたアイテム。応用力と集中力を養って」と話していた。(横田宰成)
だし飲み比べで和食文化学ぶ 田野中学校で出前授業 高知県田野町
(高知新聞 2021 年 12 月 1 日掲載)
安芸郡田野町の田野中学校でこのほど、和食文化の出前授業が行われ、2年生13人が、だしの飲み比べを通じて和食への理解を深めた。
和食文化国民会議(東京)役員で食文化研究家の百田美知さん(52)=香美市=が11月26日に講師を務めた。百田さんは、水にはミネラルを多く含む硬水と少ない軟水があり、日本は軟水が多いと説明した。
それぞれの水で作った昆布だしと日本茶を飲み比べた生徒たちは「軟水はだしが効いている」「日本茶にも合うのは軟水」と納得。百田さんは「だしがきっちり効くと減塩にもつながる。自分でだしを取って和食を作ってみて」と呼び掛けた。
小松史兼さん(14)は「軟水と硬水それぞれの特徴が分かったので、料理の時にうまく使い分けたい」と話していた。(植村慎一郎)
上川口小児童のマルシェが盛況 高知県黒潮町
(高知新聞 2021 年 12 月 2 日掲載)
幡多郡黒潮町上川口の上川口小学校の児童が企画、運営する「上川口マルシェ」がこのほど、同校で開かれた。多くの地元住民らが来場し、児童は「野菜はいかがですか」などと元気よく呼び掛けた。
マルシェは商品の生産から販売までの仕組みを学び、地域活性化にもつなげようと、一昨年にスタート。5、6年生を中心に9月から準備を始め、11月27日は全校児童36人が〝運営スタッフ〟を務めた。
会場には保護者らの出店を含め、18店が並んだ。児童が手作りしたミサンガやビーズのブレスレットのほか、住民が無償提供してくれた野菜やパンなども販売。「いらっしゃいませ」のかわいい声に引き寄せられ、訪れた人は笑顔で商品を購入していった。
会場内で看板を持ち歩いて商品を宣伝した6年の中村祥矢君(12)は「パンはすぐに売り切れた。いっぱい人が来てくれてうれしい」と喜んでいた。(河本真澄)
園児がクリスマスツリー飾り付け JR高知駅
(高知新聞 2021 年 12 月 2 日掲載)
高知市のJR高知駅構内に1日、クリスマスツリーがお目見えし、近くの丑之助学園の園児96人が手作りの飾りで彩った。25日まで設置される。
駅利用者にクリスマス気分を味わってもらおうと、JRが高さ3・5メートルのモミの木を用意。園児は紙コップや毛糸でつくったサンタクロースの人形など約
270個の飾りを準備した。
サンタクロースに扮(ふん)した園児たちは、駅員らに抱え上げられながら装飾。星や靴下の飾りに「キラキラのふくがほしい」「そらをとびたい」などと書き込み、「願いが届いてほしいな」とサンタの訪問を楽しみにしていた。
園児たちは「赤鼻のトナカイ」「きよしこの夜」なども合唱、演奏し、元気いっぱいクリスマスムードを盛り上げた。(坂本出)
二胡の音色を横浜新町小の児童が堪能 中国出身者ら演奏 高知市
(高知新聞 2021 年 12 月 3 日掲載)
中国伝統の楽器、二胡(にこ)の音色に触れる授業が1日、高知市の横浜新町小学校で開かれた。近くに住む中国出身の二胡奏者、趙景明(ジャオジンミン)さんらが日本や中国の曲を演奏し、5年生約100人が体を揺らして楽しんだ。
同小周辺には元残留孤児や中国出身者らが多く暮らし、同校児童は国際理解を深める授業で、中国文化や日中間の歴史などを学んでいる。
趙さんは遼寧省出身のプロ演奏家で、1989年に元残留孤児の妻と高知に来た。
体育館でのミニコンサートは、趙さんと、趙さんに師事する女性3人による合奏で10曲を披露。「上を向いて歩こう」「パプリカ」などの日本の曲で拍手を誘い、趙さん自作の「琴秋之曲」では会場が中国らしい雰囲気に包まれた。
高橋正哉君(11)は「不思議な音だけど、日本の“和”な感じもして心にすーっと入ってきた。いつか中国に行って、家族にお土産を買ってきたい」と話した。
児童は中国出身者らの指導で、結婚式などで使われる「喜喜」模様の切り絵や、中国ごまなども体験した。(八田大輔)