キックバイクのレースで子どもたちが力走しました|週間高知の子どもニュース(2022年3月26日~4月1日)
2021 年度の年度末となった今週は、閉校式が行われる一方で、公園のリニューアルや認定こども園の落成式がありました。
足で地面を蹴って進む幼児向けの自転車「キックバイク」のレースが香南市夜須町のヤ・シィパークで行われ、県内外の子どもたちが力走しました。
2022 年 3 月 26 日~ 4 月 1 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。
目次
- 子どものデジタル創作促す「てくテック」須崎市、3月26日開館
- “羽尾40年ぶりの子”旅立つ 香南市の小集落、竹井さん中学卒業 移住9年「地域全体が家族」
- 北ノ川中学校が歴史に幕 80人集い閉校式 四万十町
- キックバイク100人力走 香南市のヤ・シィパーク
- 焼き鳥串とバンカンゼリー楽しんで! 給食に道の駅商品、公社が無償で提供 大月小・中
- コロナで閉校式2年遅れたけど...加領郷小144年ありがとう 奈半利町、卒業生らが別れ
- 津波対策、認定こども園が高台移転して落成 田野町 防災センターも
- 越知小学校の児童が宮の前公園を清掃
- よしかわキッズブラス演奏会に130人
- 比島交通公園が初の大規模改修 新遊具に子どもの歓声響く 高知市
子どものデジタル創作促す「てくテック」須崎市、3月26日開館
(高知新聞 2022 年 3 月 26 日掲載)
ロボットでの工作、映像や楽曲の制作といったデジタルでのものづくりを子どもたちが無料で体験できる須崎市の施設「てくテックすさき」(同市大間本町)で25日、内覧会とセレモニーが行われた。26日に開館する。
子どもたちの創造性を引き出し、学校や家庭以外の第三の居場所づくりを目指して市が開設。約180平方メートルのフロア内にはデジタル楽器や3Dプリンター、作画用のペンタブレットなどの最新デジタル機器が並ぶ。
この日は招待された児童や高校生が、3Dプリンターで名前入りプレートを作ったり、イラストを描いたり。高校2年の男子生徒は「ゲームやパズル感覚でプログラミングを楽しめた。今度は友人と来たい」と話した。
約60人が出席したセレモニーでは、楠瀬耕作市長が「AI(人工知能)やロボットが働き方に影響してくる将来に向け、子どもの力を引き出す場にしたい」とあいさつした。
26、27日は親子での体験会を開催(要予約)。31日に通常開館し、4月中は木、金、土曜日に開館する。土曜と3月31日、4月1、29日は午後3~9時、それ以外は午後1~7時。市内外を問わず10~18歳が無料で利用できるが、初回は利用登録が必要。問い合わせは公式LINE(ライン)、フェイスブック、インスタグラムか市教委学校教育課(0889・42・5291)へ。(富尾和方)
“羽尾40年ぶりの子”旅立つ 香南市の小集落、竹井さん中学卒業 移住9年「地域全体が家族」
(高知新聞 2022 年 3 月 27 日掲載)
住民20人ほどの小集落、香南市夜須町羽尾で育った“約40年ぶりの子ども”がこの春、夜須中学校を卒業した。夜須小学校入学時に一家で移住してきた竹井清香(さやか)さん(15)。「地域の人や学校の友達に支えてもらった」と“古里”への感謝を胸に、新天地での高校生活に踏み出す。
かつて林業と炭焼きで栄えた羽尾。旧香美郡夜須町に編入された1955年は65世帯236人が暮らしていた。60年ごろから山を下りる人が増え、77年に旧羽尾小学校が閉校。標高350メートルの集落から子どもが消えた。
2013年に3人で移住した竹井さん一家。午前7時すぎの市営バスで約14キロの山道を下り、学校に通う日々が始まった。「車酔いはひどい方。でも慣れた」と笑う清香さん。母親の歌織さん(40)は「最初は心配で、車でついて行ったりもしました」と懐かしむ。
住民も温かく見守った。小学校入学の日はバス停に住民が集まって祝福。毎朝バスの出発時に大きな黄旗を振って見守ってくれる人もいた。豪雨で県道が寸断された際は、せめて軽自動車で通れるようにと、道を覆う土砂を取り除いてくれた。地元の長谷寺で住職を務める清香さんの父、玄要さん(46)=高松市出身=が「みんなに助けてもらった。本当にありがたい」と話す。
今は3人の妹と近所の子にも囲まれている清香さん。9年の羽尾生活を振り返り「地域全体が家族みたい。私もいつか何かで貢献できたらいいな」と感謝を口にする。玄要さんは「大変なこともあったと思うけど、卒業まで文句一つ言わずに通った。よう頑張った」と目を細めていた。
4月からは高知市の祖父母宅から南国市の高校に通う。大学進学も目指しており、長く羽尾を離れることになりそうだが「羽尾はいつまでも自分の古里」と胸を張った。(深田恵衣)
北ノ川中学校が歴史に幕 80人集い閉校式 四万十町
(高知新聞 2022 年 3 月 27 日掲載)
今月限りで幕を閉じる高岡郡四万十町の北ノ川中学校(大正北ノ川)の閉校式が26日、北ノ川小中学校体育館で行われた。卒業生や住民ら約80人が、75年で1121人(分校時含む)を送り出した学びやに感謝と別れを告げた。
同校は1947年、大正中学校の分校として開校。71年に打井川中と合併した。76年にはソフトボール部が西日本大会連覇。陸上部、バレー部なども活躍し、2011年の全国中学校体育大会ではソフトボール男子の大正・北ノ川合同チームで優勝を果たした。
生徒数は1960年代に100人を超えていたが、2021年度は10人だった。このうち1、2年生8人は、4月から統合先の大正中に通う。
閉校式では、中内聖二校長が「北ノ川中の生徒であることに自信と誇りを持ち、今後の学校生活を謳歌(おうか)してください」とあいさつ。全生徒が映像を交えながら75年の歩みを発表し、生徒会の国沢七逞(なゆた)さん(15)、土居千晴さん(15)=いずれも3年、松本類さん(14)、杉本薫さん(14)=いずれも2年=が校旗を町に返納した。
同校の閉校で、町内の中学校は窪川、大正、十川の3校になる。(小林司)
キックバイク100人力走 香南市のヤ・シィパーク
(高知新聞 2022 年 3 月 27 日掲載)
足で地面を蹴って進む幼児向けの自転車「キックバイク」のレースがこのほど、香南市夜須町のヤ・シィパークで行われ、県内外の子ども約100人が力走した。
県地域スポーツハブ展開事業の一環で、NPO法人こうなんスポーツクラブの主催。キックバイクは子どものバランス感覚を養えることなどから近年、人気を集めている。
21日、パーク内に坂道やコーナーを設けたコースを作り、2~6歳の年齢別に4、5人一組でタイムを競った。うまく走れず泣きだす子もいたが、実況中継や声援に励まされ最後まで走りきっていた。
上位5人の入賞者は、アンパンマンクッキーやメロンのご褒美に大喜び。5歳の兄ともども優勝した窪田七桜ちゃん(2)=高知市=は「キックバイク大好き。競走は楽しい」と話していた。(深田恵衣)
焼き鳥串とバンカンゼリー楽しんで! 給食に道の駅商品、公社が無償で提供 大月小・中
(高知新聞 2022 年 3 月 27 日掲載)
高知県幡多郡大月町弘見の大月小学校と大月中学校の給食でこのほど、町ふるさと振興公社が道の駅ふれあいパーク大月で製造販売している焼き鳥串とバンカンゼリーを振る舞い、子どもたちを喜ばせた。
それぞれ町産の鶏肉とバンカンを生かした加工品で、新型コロナウイルスの影響などで在庫もあったため無償提供することにした。18日、小学1年から中学2年まで計約200人分を用意した。
同公社の新谷文彦事務局長(49)は大月中の教室で、「学校行事が制限され、大変な年だったと思う。少しでも思い出になればうれしい」とあいさつ。蔦江航汰さん(14)は「ゼリーは初めて食べた。また給食で出てほしい」と笑顔で話していた。(新妻亮太)
コロナで閉校式2年遅れたけど...加領郷小144年ありがとう 奈半利町、卒業生らが別れ
(高知新聞 2022 年 3 月 28 日掲載)
2020年3月末で閉校した安芸郡奈半利町甲の加領郷小学校で27日、閉校式が行われた。新型コロナウイルスの影響で延期されていた式典には卒業生や住民ら約100人が出席し、思い出いっぱいの校舎に別れを告げた。
1876(明治9)年に奈半利小の加領郷分校として創立。144年間で1466人の卒業生を送り出した。
式典では竹﨑和伸町長が「児童は地域に育ててもらった。住民の皆さんに感謝したい」とあいさつ。校歌を斉唱し、最後に卒業した大西香(きょう)さん(14)=奈半利中2年=と大西哲平さん(14)=県立安芸中2年=が校旗を町に返納した。
出席者は校庭で記念碑を除幕。「ありがとう加領郷小」との感謝の言葉とともに風船を空に飛ばした。4年時に転校してきた久川ゆずゆさん(17)=安芸高2年=は「戻ってこられる場所がなくなって寂しいけど、温かく迎えてくれて楽しく過ごした日々は忘れない」と感慨深げに話していた。(植村慎一郎)
津波対策、認定こども園が高台移転して落成 田野町 防災センターも
(高知新聞 2022 年 3 月 28 日掲載)
安芸郡田野町が赤地地区の高台に建設していた幼保連携型認定こども園田野っ子と防災センターが完成し、落成式がこのほど行われた。町は津波被害のない安全安心な環境で幼児教育に力を入れる。
現在の田野保育所と田野幼稚園はいずれも海抜約4メートルにあり、津波による浸水が懸念されていた。町は2018年に移転計画を決定したが、用地買収の遅れなどで2度の延期を経て昨年4月に着工した。
海抜23メートルの高台に立つ園舎は鉄骨2階建て(延べ床面積1572平方メートル)で、プールや町内の小中学校に配食する給食センターを備える。被災時に町の災害対策本部となる防災センターは鉄骨平屋(床面積488平方メートル)で建設費は合わせて約14億円。総事業費は約20億円。
24日の式典には約30人が出席。常石博高町長が「子どもを安心して預けられる環境が整った。幼児教育充実と地域の防災力向上に取り組む」とあいさつした。田野っ子には4月から75人が通う予定。(植村慎一郎)
越知小学校の児童が宮の前公園を清掃
(高知新聞 2022 年 3 月 29 日掲載)
越知町の越知小学校の6年生が、同町越知丙の宮の前公園や近くの河原で空き缶やペットボトルなどのごみを拾った=写真。
授業でSDGs(持続可能な開発目標)について学んだ児童が「自分たちにも何かできないか」と、近年キャンプ客が増えている同公園の清掃を考えつき、23日に24人が汗を流した。前田隆尋君(12)は「こんなにごみが落ちているとは思わなかった。ちゃんと持ち帰ってほしい」と話していた。
よしかわキッズブラス演奏会に130人
(高知新聞 2022 年 3 月 29 日掲載)
香南市の吉川小学校の児童らでつくる金管バンド「よしかわキッズブラス」のコンサートが27日、同校体育館で開かれ、約130人を前に心のこもった音色を響かせた=写真。
「よしかわ―」は同校と近隣校の児童17人で構成。この日は、卒業生らゲストも加わり、平和や新型コロナウイルス収束への願いを込め、「栄光の架け橋」や「手のひらを太陽に」など19曲を披露。部長の松木一晟君(12)は「涙を流してくれたお客さんもいて、心に響かせられたかなと感じた」と話していた。
比島交通公園が初の大規模改修 新遊具に子どもの歓声響く 高知市
(高知新聞 2022 年 3 月 30 日掲載)
「比島交通公園」の愛称で親しまれる高知県立交通安全こどもセンター(高知市比島町4丁目)に、新しい大型複合遊具が導入された。1970年の開園以来初となる大規模な改修を行い、遊具の間隔を空けるなど、園全体を〝コロナ仕様〟にリニューアル。「密を避け、親子で外遊びを楽しんで」と呼び掛けている。
交通公園は子どもたちが交通安全を学ぶ場として開園し、今年5月で52周年を迎える。コロナ前は年間入場者数が14万人台だったが、2020年度は休園の影響もあり、10万人台に落ち込んだ。21年度は11万人台に回復し、平日も昼間は乳幼児の親子連れ、放課後は児童生徒が集まる。
リニューアルは国の補助金を活用。昨年7月に開始し、遊具とトイレを新設、改修した。総事業費は約3600万円。
新しい複合遊具は「トラフィック・ワン・タワー」で、これまで遊具が少なかった園の南側に設置した。波打つ滑り台や筒状の滑り台などを備え、交通安全をイメージした標識や信号カラーを取り入れている。
子どもが密集しやすかった砂場は、他の遊具から離れた場所に移設。ブランコは4台から6台に増やし、幼児向けのバケット型を導入した。さらに、おむつ替えができる多目的トイレを新設するなど、乳幼児を育てる家族向けに配慮した。
土讃線を走っていたSLや、人気のゴーカートはそのまま。レトロな雰囲気と、最新の遊具が楽しめる公園に生まれ変わった。
リニューアル後は親子連れの来場が増え、にぎわいを見せている。山崎勇人園長は「交通公園には私たち管理人がいるので、安全に過ごしてもらえる。お花見も兼ねて遊びに来てほしい」と話している。(門田朋三)
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