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バランス感覚や話を聞く集中力…楽しみながらできる運動遊びと「コグトレ」でどんな力が鍛えられるの?|高知健康科学大学の教室を取材しました

バランス感覚や話を聞く集中力…楽しみながらできる運動遊びと「コグトレ」でどんな力が鍛えられるの?|高知健康科学大学の教室を取材しました
ライター
小学 4 年生の男の子の母です。「一緒に遊ぼう」と言ってくれるうちは、体力を振り絞って頑張りたいと思います。1986 年生まれ(徳澄)

 

「小さい頃はどんな運動をしたらいいの?」「勉強するときにもう少し集中力があれば」。子どもの健やかな成長には、体を動かす力と学ぶ力の両方が欠かせません。

高知市大津乙の高知健康科学大学で開かれた教室では、運動遊びを中心とした「運動教室」と認知機能を鍛える「コグトレ教室」の2本立てで、幼児から小学校低学年の子どもたちが楽しみながらその土台づくりに取り組みました。

バランス感覚や長い話を聞く集中力など、遊びの中に詰まった子どもの成長のヒントをプログラムから紹介します。

講師は稲富惇一さん(高知健康科学大学・講師)、岩井萌さん(高知健康科学大学・客員研究員)が務めました。

稲富さんは子どもの運動発達を研究しており、専門は脳卒中、脳性麻痺、発達障害、発達性協調運動障害などです。

現在は大学で作業療法士の養成や研究に加え、子どもの運動や学習に関する相談事業にも取り組んでいます。小学 6、4、1 年生の 3 児のパパでもあり、子育ての視点も大切にしています。

稲富さんは子どもの運動発達について研究しています
稲富さんは子どもの運動発達について研究しています

岩井さんは小学校や保育園への巡回相談を通して、子どもの発達や生活に応じた支援に取り組んでいます。

また、大学では客員研究員として子どもの発達や運動について研究し、地域での実践と研究の両面から、子どもの健やかな成長を支えています。

岩井さんは子どもの発達や生活に応じた支援に取り組んでいます
岩井さんは子どもの発達や生活に応じた支援に取り組んでいます

今回の教室は 2026 年 6 月、「科学的根拠に基づいた支援教室」と題して、高知健康科学大学の体育館などで行われました。

幼児や小学校低学年の子どもたちが参加しました
幼児や小学校低学年の子どもたちが参加しました

【運動教室①】体を思い通りに動かす力を養います…マットから脱出、新聞紙じゃんけん

まず「運動教室」では、準備運動をしてプログラムが始まりました。

まずは体をほぐして!
まずは体をほぐして!

稲富さんは「体の土台となるバランス能力は 3、4、5 歳で最も鍛えられ、6 歳が飛躍的に伸びる時期と言われています」と語ります。

思い通りに自分の体を動かすために、バランス能力など基礎的な運動スキルを鍛える遊びの具体例を紹介します。

トンネルの中をハイハイしてジャンプ

最初に登場したのは三角形のトンネル!

三角形にしたマットを使います
三角形にしたマットを使います

その中をハイハイするようにして進む運動です。子どもたちは楽しそうに次々とチャレンジ!

隙間をハイハイして…
隙間をハイハイして…
ジャンプ!
ジャンプ!

トンネルを抜けたらバランスを取りながら、マットなどをジャンプして進みます。

この遊びはどんな狙いがあるのでしょうか?

稲富さん
体幹を安定させる力や、四つんばい姿勢で動く力、自分の体の大きさなどを把握しながら思い通りに動かす力を育みます。

 

全身を挟まれたマットから脱出!

次は顔を出した状態で、マットとマットの間に全身を挟み、ここから脱出するゲームです!うまく抜け出せるかな?

顔は出した状態です
顔は出した状態です

全身をくねらせたり、腕に力を入れたり…。小さな体を動かして笑顔いっぱいで抜け出しました。

全身に力を入れて…
全身に力を入れて…
「脱出できた!」
「脱出できた!」
稲富さん
この遊びでは、体のさまざまな感覚への気づきや、体幹機能、問題解決力を養います!

 

片足・両足跳びしてからストップ

次はマットを壁のように使って、片足や両足跳びでマットまで進みます。

マットを壁にします
マットを壁にします
片足や両足でジャンプ!
片足や両足でジャンプ!
足が鍛えられそう!
足が鍛えられそう!

マットまで来たら、ぶつからないよう寸前の位置でストップ!

壁の前でストップできるかな?
壁の前でストップできるかな?

元気いっぱいのお子さんは勢い余ってぶつかってしまい、意外と難しそうでした。

稲富さん
ジャンプや着地を繰り返しながら、バランス感覚や姿勢を保つ力、動きを切り替える力が育ちますよ。

 

何度も挑戦していました
何度も挑戦していました

新聞紙じゃんけん

続いては新聞紙の上に乗って、じゃんけんで負けたら半分に折り畳むゲームにチャレンジ!

新聞紙の上に乗ってじゃんけん!
新聞紙の上に乗ってじゃんけん!

負けてしまうと、どんどん小さくなる新聞紙の上で、バランスを保ちながら勝負!

岩井さん
バランス感覚や姿勢を保つ力、集中して取り組む力を育みます。

 

バランス感覚が大切!
バランス感覚が大切!

子どもたちも大盛り上がりでした。

【運動教室②】友達と協力する力を鍛えます…手をつないでジャンプ、新聞紙運び

続いては、友達と協力しながら楽しむ運動を紹介します。

ふわふわエアマットの上でジャンプ!

体育館に用意されたのは巨大なエアマット!

思いっきりダイブした子どもたちは、寝転びながら全身でふわふわした感触を楽しみます。

エアマットにダイブ!
エアマットにダイブ!

そして、足元が安定しないエアマットの上でみんなで手をつないで、ジャンプ!

手をつないで輪になります
手をつないで輪になります
バランスが難しいですよね
バランスが難しいですよね

周りと息を合わせないと輪が崩れてしまいます。これは大人でも大変そうですね。

稲富さん
バランス感覚や姿勢を保つ力、友達と協力する力が鍛えられますよ。

 

新聞紙を落とさず運ぼう

次は広げた新聞紙を 2 人で前後に持ち、協力して運ぶチャレンジです。

2人1組で新聞紙を持ちます
2人1組で新聞紙を持ちます

友達とペースを合わせないと破れそう!

相手の様子も確認しながら進みます
相手の様子も確認しながら進みます
稲富さん
相手に合わせて体を動かす力や、力を上手に加減すること、友達と声を掛け合って協力する力が伸ばせますね。

 

最後はハイハイなどでくぐり抜けました
最後はハイハイなどでくぐり抜けました

最後は新聞紙でトンネルを作り、お子さんたちはぶつからないようハイハイなどで上手にくぐり抜けていました!

【コグトレ教室①】記号探しやお話を聞くゲームで「見る」「聞く」力を育てます

続いて机のある部屋などで行われた「コグトレ教室」は、「見る」「聞く」といった学習の土台となる力や身体の力を育む「認知機能強化トレーニング」です。

お子さんを飽きさせないゲーム形式のプログラムで行われました。

コグトレは学習の土台となる力を育てます
コグトレは学習の土台となる力を育てます

決まった記号だけを速く探します

コグトレ教室では最初にプリントが配られました。

星や丸、三角、四角などの記号がずらり。子どもたちはなるべく速く、「三角の記号だけ」を全て見つけてチェックしていきます。

記号がずらり!
記号がずらり!
稲富さん
見た情報を正しく理解したり、たくさんの情報から必要なものを識別したりする力や集中力が育ちますよ。

 

みんな集中して取り組みました
みんな集中して取り組みました

子どもたちの表情は真剣そのもの。できたら「はい!」とうれしそうに手を上げていました。

記号をランダムに並べたプリントなら、おうちでも作れそうですね。タイムを計りながら取り組めば、遊び感覚で続けられそうです!

動物の名前が聞こえたら、手をたたこう!

次は稲富さんのお話を聞いて、お話に何か動物の名前が出てきたら、その瞬間に手をたたくゲームです!

稲富さんによると、タブレット端末やスマートフォンなどを見る機会が多い現代の子どもたちは、「見る力は高い」面がある一方、長い話を聞く力が弱くなっているという研究もあるそうです。

耳を広げてお話を聞きます
耳を広げてお話を聞きます

〈森の中でサルに出合いました〉〈朝、猫のミーちゃんが目を覚ましました〉―。稲富さんが読むお話に耳を澄ませて、動物の名前が出ると両手をパチリ!

動物の名前が聞こえたら、両手をパチリ!
動物の名前が聞こえたら、両手をパチリ!
静かにお話を聞いていました
静かにお話を聞いていました
稲富さん

話をよく聞き、ルールを守りながら、自分の動きをコントロールする力を伸ばしていきます。

 

これは家でも絵本を読む時にまねできそうですね。

【コグトレ教室②】相手に伝えるコミュニケーション力を…ポーズを覚えて言葉で表現しよう!

ポーズを言葉だけで伝えよう!

コグトレ教室では、言葉を使って相手に情報を正しく伝えるゲームなども行われました。

まずは稲富さんが出したお題のポーズをみんなで覚えます!

お題のポーズをみんなで覚えて…
お題のポーズをみんなで覚えて…

ポーズは少し複雑ですが、自分の身ぶりを使わず言葉だけで先生たちに伝えます。

「右手を上に上げてピースして!」「もうちょっと上!」と子どもたちは大盛り上がり。

言葉だけで伝えられるかな?
言葉だけで伝えられるかな?

相手にどうやったら分かりやすく伝わるか、一生懸命言葉を選びながらチャレンジしていました!

稲富さん
言語表現や、相手に伝える力、コミュニケーション能力、姿勢を分析する力が高まります。

 

いろいろな表現を一生懸命考えていました
いろいろな表現を一生懸命考えていました

特別な道具がなくても楽しめるので、おうち時間のコミュニケーションにもぴったりですね!

背中合わせで腕を組んで立ち上がろう

友達と背中を合わせて腕を組んだまま、一緒に立ち上がる遊びもありました。まずは少人数から挑戦!

座った状態で始めます
座った状態で始めます
協力して立ち上がれました!
協力して立ち上がれました!

大人も交ざって大人数でもチャレンジしました。

息をぴったり合わせて…
息をぴったり合わせて…
成功!
成功!
稲富さん
友達と力を合わせる力や、問題を解決する力、気持ちを伝え合う力、相手に合わせて体を動かす力につながります。

 

成功した子どもたちは達成感たっぷりの表情を見せていました!

 

いかがでしたか?今回取材した運動教室とコグトレ教室は、一見すると遊びそのもの。でもその一つ一つに体の使い方や集中力、コミュニケーション力など、子どもの成長を支える工夫が詰まっていることにココハレ編集部員も驚きました。

おうちでもできることをぜひ取り入れてみてくださいね!

8月29、30日に「子どものからだ発見教室」が開かれます

お子さんの得意・不得意な運動を知る「子どものからだ発見教室」が、2026 年 8 月 29、30 日に高知市大津乙の高知健康科学大学で開かれます。

29 日は、稲富さんと岩井さんがお子さんの様子について話を聞きながら、 筋力・柔軟性・瞬発力・バランス・器用さなどの運動能力を測定。30 日に、測定結果を基に 30 分間の個別相談を行います。

小学生までのお子さんが対象。詳しくは申し込みフォームをご覧ください。

この記事の著者

徳澄裕子

徳澄裕子

小学4年生の男の子の母です。「一緒に遊ぼう」と言ってくれるうちは、体力を振り絞って頑張りたいと思います。1986年生まれ。

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