【つむサポ講座】高知こどもの図書館「あおぞらひろば」|読み聞かせ、散歩、どんぐり拾い…秋の公園の楽しみ方は?
高知の新しい子育て支援「みんなでつむサポ」から、講座の様子を紹介します
2021 年度に始まった高知県の新しい子育て支援「みんなでつむサポ」では子育てサークルなど 8 団体・個人が「つむサポ講座」を企画しています。
今回ご紹介するのは高知こどもの図書館の「あおぞらひろば」。図書館から近くの丸ノ内緑地公園におでかけしました。
絵本の読み聞かせをしたり、散歩したり、どんぐりを拾ったり、ワンピースを作ったり。気持ちのいい秋の公園の楽しみ方を紹介します。
目次
つむサポ講座「あおぞらひろば」は高知こどもの図書館(高知市丸ノ内 1 丁目)とNPO高知市民会議が協働で開催しました。
講師は坂本富子さん。保育士で、高知県シェアリングネイチャー協会の常任理事も務めています。シェアリングネイチャー協会は「ネイチャーゲーム」など自然を楽しむ体験活動の普及に取り組んでいます。
講座が開かれたのは 10 月 18 日。暑さが一段落し、澄み切った青空が広がりました。1~2 歳と女の子とお母さんの 2 組が参加。図書館内で動物当てクイズを楽しんだ後、丸ノ内緑地へ向かいました。
お散歩は子どもたちに合わせてゆっくり。空を見上げたり、落ち葉を踏む音を楽しんだりしながら進みます。
途中でシャクトリムシを見つけました。体を縮めて伸ばして進む様子をじっと見守りました。
絵本「おんなじおんなじ」から、同じものを探しに行こう!
丸ノ内緑地の木陰に到着し、坂本さんが取り出したのは絵本「おんなじ おんなじ」(作:多田ヒロシ、こぐま社)。お友達同士で同じ物と違う物を探していくお話です。風や温かさを感じ、鳥の鳴き声を聞きながらの読み聞かせは、屋内とはまた違った雰囲気に。
読み終えると、「じゃあ、みんなも『おんなじ』を探しに行こうか」と坂本さん。親子の前で広げた布に、葉っぱや木の実が並べられています。
「これと同じ物を探してきてください。覚えたら隠しますよー」との言葉に、お母さんたちが「えっ?ちゃんと覚えなきゃ!」。葉っぱの色や形を親子で観察し、出発です。
普段は何げなく眺めている葉っぱや木の実ですが、意識すると形や色がそれぞれ違うことを再認識。「これはおんなじ?」「うーん、ちょっと違うんじゃない?」とおしゃべりしながら探していきました。
探し終わったら、布の上に広げて答え合わせです。「たくさん取ってきたねー」と声を掛けられ、子どもたちは満足そう。正解はドングリ、ビワの葉っぱ、フウの葉っぱ、スズカケの実でした。
自然の風景で「わたしのワンピース」を作ろう!
続いて坂本さんが取り出したのは絵本「わたしのワンピース」(作:にしまきかやこ、こぐま社)。空から振ってきた白い布で作ったワンピースの柄が次々と変わっていく、子どもたちに人気のお話です。
お花畑、雨の水玉模様、星空とワンピースの変化を楽しんだ後は、「みんなも作ってみようか」と坂本さん。丸と三角に切った画用紙を配りました。
三角の画用紙は中がくり抜かれています。丸に自分の顔を描いて三角とくっつけると、「ワンピースを着た私」に。
木々や野の花など思い思いの場所でかざすと、ワンピースは世界に一つだけの柄に。「あっ、これは面白い!」とお母さんたちも喜んでいました。
坂本さんが勤める保育園では、園児たちが散歩の際にワンピースの自分を持ってでかけるそうです。風景を楽しんだり、花や木の実を見つけたりするきっかけになりますね。「家族で近所をお散歩する時にもおすすめですよ」と話していました。
拾ったものの処理に困るどんぐり…「森のおべんとう箱」はいかが?
子どもは散歩中に葉っぱや木の実、小枝などを拾うのが大好き。「大事に持って帰るので処理に困っている」という人に坂本さんが勧めるのが「森のおべんとう箱」です。
小さな箱やかごなどをお弁当箱にします。牛乳パックの底を切り取った物でも構いません。あとは思い思いに詰めていくだけ。子どもが考えながら集中して取り組めますし、完成後は部屋に飾るのもいいですね。
「集めたドングリでリースを作るのも楽しいですよ」と坂本さんは話していました。
おしゃべりせずに自然を楽しむ「サイレントウォーク」
コロナ禍でおでかけができない代わりに散歩を楽しむ親子が増えています。「いつもと違う感じで」と坂本さんが提案するのが「サイレントウォーク」。おしゃべりしない散歩です。
「黙って歩くと、鳥の声、虫の声、水が流れる音など、普段は気付かない音が聞こえてきますよ」。気になる音を知らせたい時もしゃべらずに、指さしや音を聞くジェスチャーで合図します。
「ちょっとしたことですが、『いろんな落ち葉があるな』『風が涼しくなったな』と、自然の変化に気付くと思います。親子で秋の楽しい時間を過ごしてくださいね」