咽頭結膜熱が須崎で注意報です|高知県の感染症情報(2025年5月5~11日)

さまざまな病気から子どもを守るために知っておきたいことの一つに、感染症の流行状況があります。高知県内で増えている感染症についてお知らせします。
今週は咽頭結膜熱が須崎で注意報です。ご注意ください。
夜間、休日…子どもが急に熱を出した時の対応は?受診は?「子どもの発熱まとめ」で紹介しています。
子どもがかかる感染症を「教えて!吉川先生」で解説しています。
増えている感染症
- 感染性胃腸炎…安芸、中央東で急増し、高知市で増加しています
- A群溶血性レンサ球菌咽頭炎…中央西、須崎で急増しています
- インフルエンザ…須崎、中央西、中央東、高知市で急増し、幡多で増加しています
- RSウイルス感染症…中央西で急増しています
百日咳に注意しましょう
2025 年 2 月以降、百日咳(ひゃくにちぜき)の発生届が増加しています。今週だけで 33 件、1 月からの累計速報値は 352 件となっています。年齢別では 10~14 歳が 55 %と最も多くなっています。治療薬のマクロライド系抗菌剤に耐性を示す百日咳菌が検出されています。
百日咳は感染力が強く、咳やくしゃみなどによる飛沫や接触で感染します。乳児の場合は無呼吸発作など重篤な症状になることがあり、生後 6 カ月未満では死に至る危険の高い疾患です。
成人では、咳は長期間続きますが、症状は比較的軽い場合が多く、受診や診断が遅れることがあります。気づかないまま、重症化しやすいワクチン未接種の新生児や乳児に感染することもあるので、注意しましょう。
ワクチンは定期接種で、生後 2 カ月から接種できます。
SFTS、日本紅斑熱、つつが虫病…ダニの感染症に注意しましょう
日本紅斑熱が安芸保健所から 3 件、高知市保健所から 1 件、中央西保健所から 1 件報告されました。
ダニの感染症には、マダニが媒介する「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」「日本紅斑熱」、ツツガムシによる「つつが虫病」があります。予防には、マダニやツツガムシにかまれないことが重要です。
- 野山や畑などに出る時には長袖、長ズボンで肌の露出を避けましょう。
- 虫よけ剤(有効成分はディート)も有効です。
- 飼っている猫や犬が外でかまれることもあります。ブラッシングなどをこまめにして、マダニを持ち込まないようにしましょう。
- 体調不良のペットに触れた時は手洗いを心掛けてください。
野山に入った後、数日から数週間程度の間に発熱などの症状が出た場合は、医療機関を受診してください。受診の際は発症前に野山に立ち入ったこと(ダニにかまれた可能性)を伝えましょう。
保健所の管轄について
各保健所の管轄は以下の通りです。
- 高知市=高知市保健所(高知市)
- 安芸=安芸福祉保健所(安芸市、室戸市、東洋町、奈半利町、田野町、安田町、北川村、馬路村、芸西村)
- 中央東=中央東福祉保健所(南国市、香南市、香美市、本山町、大豊町、土佐町、大川村)
- 中央西=中央西福祉保健所(土佐市、いの町、仁淀川町、佐川町、越知町、日高村)
- 須崎=須崎福祉保健所(須崎市、梼原町、津野町、中土佐町、四万十町)
- 幡多=幡多福祉保健所(宿毛市、土佐清水市、四万十市、大月町、三原村、黒潮町)
「高知県の感染症情報」は高知県が行っている感染症発生動向調査をもとにお届けしています。毎週木曜日に更新します。火曜日、水曜日、木曜日が祝日の場合は金曜日に更新します。
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