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「教えて!吉川先生」RSウイルス感染症|2歳までに100%かかるRSウイルスはどんな風邪?入院は?

「教えて!吉川先生」RSウイルス感染症|2歳までに100%かかるRSウイルスはどんな風邪?入院は?

子どもの病気やけがについて、ココハレかかりつけ小児科医・吉川清志先生が解説します

子どもの急な発熱に「さっきまで元気だったのに…」と焦ったり、病気やけがについて「本当に正しい情報なの?」と迷ったりした経験はありませんか?

「教えて!吉川先生」では、高知県内でたくさんの子どもたちを診察してきた小児科医、吉川清志(きっかわ・きよし)さんが「ココハレかかりつけ小児科医」として、子どもの病気やけがについて解説します。

今回は「RSウイルス感染症」。「2 歳までに全ての子どもがかかる」と言われるRSウイルスの症状や対応について聞きました。

「教えて!吉川先生」はこちらから

※ 2021 年 7 月 20 日、情報を更新しました。2021 年の患者急増について紹介しています。

「RSウイルス感染症」とは?

Q
「RSウイルス感染症」とはどんな病気ですか?
A
風邪の一種で、2 歳までに 100 %の子どもがかかると言われています

 

RSウイルス感染症は風邪の一種です。まず鼻水が出始め、咳が出ます。熱は微熱程度のことも多いですが、高熱が長く( 5~7 日)続くこともあります。1 歳までに 7 割、2 歳までに 100 %の子どもがかかると言われています。一生のうちに何度も感染し、症状はだんだんと軽くなります。

はじめは「風邪」と診断されますが、一部で「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と息をする、呼吸が速くなり息苦しそうになるなどの呼吸困難の症状が起こります。生後 1 か月未満の赤ちゃんでは無呼吸が起こる場合もあるので、注意が必要です。

また、中耳炎を合併することもあります。

どうやって感染しますか?

Q
どうやって感染しますか?
A
インフルエンザなどの気道感染症と同じで、飛沫感染と接触感染です

 

RSウイルスに感染している人の咳やくしゃみからの「飛沫感染」と、感染している人との濃厚接触や、ウイルスがついている手指や物品を触ったり、なめたりすることによる「接触感染」です。

家庭や保育園・幼稚園で感染することが多いので、「お兄ちゃん、お姉ちゃんが風邪を引いている」「保育園で流行している」といった親御さんからの情報は大切な判断材料になります。

流行する時期は?

Q
流行する時期はありますか?
A
秋から春にかけて流行しますが、最近は流行開始時期が早まっています

 

通常は 11 ~ 12 月頃に流行が始まり、3 ~ 4 月頃に終わりますが、最近は 9 月頃から流行することもあります。

【追記】2021 年は全国で流行し、高知県内では 2003 年の調査開始以降、過去最多ペースで患者が急増しています。2020 年は新型コロナウイルスの感染症対策の効果で患者が減ったため、免疫を持つ子どもが少ないことが要因の一つと考えられています。

0~1 歳で見ると、RSウイルスの感染力はインフルエンザや新型コロナウイルスよりも強いです。肺炎や細気管支炎を併発して重症化する割合も高くなっています。

入院が必要な症状は?

Q
知り合いの子どもがRSウイルスで入院しました。どういう場合に入院になりますか?
A
「息が苦しい」「眠れない」「食事や水分が取れない」といった場合です

 

RSウイルスは多くの場合、咳、鼻水、熱などの「普通の風邪」で終わりますが、細気管支炎や肺炎などを起こすと、入院になる場合があります。

具体的には「息が苦しい」「息が止まる」「眠れない」「食事や水分が取れない。母乳やミルクが飲めない」という症状がある場合や、「SpO2」と呼ばれる血中の酸素飽和度が 90 %以下と低い場合に入院します。95% 以下なら要注意です。

治療方法は?

Q
治療方法はありますか?
A
症状を和らげながら、回復を待ちます

 

RSウイルスに直接効く薬はありません。息苦しさなどの症状を和らげる対症療法を行いながら、自分の力で治るのを待ちます。入院の場合は、点滴や酸素投与を行います。

予防方法は?

Q
予防方法はありますか?
A
小さいお子さんは風邪を引いた家族から離すようにしましょう

 

RSウイルス感染症には必ずかかります。しっかり手洗いをするなど、通常の感染症対策を行った上で、「かかったらダメ」と考えるのではなく、かかった時には適切に対応できるように心掛けましょう。

風邪の症状に加えて、呼吸が苦しそうな時や、ご飯を食べられない時、眠れない時は必ず受診してください。

生後 1 カ月未満の赤ちゃんは無呼吸になる恐れがあります。小さいお子さんは家族が風邪を引いた時は離れて過ごすようにしましょう。

早産で生まれた子どもや、肺や心臓の病気、ダウン症や免疫不全のある子どもは重症化を防ぐために免疫の注射をします。かかりつけの先生に相談してください。

吉川先生より「風邪を引くたびに、免疫ができて体は強くなります」

「風邪」と呼ばれる症状を引き起こすウイルスはたくさんあります。子どもは何度も風邪を引きながら、体の中にウイルスへの免疫をつくり、強くなっていきます。

「この子に風邪を引かせてしまった」と落ち込むお母さんがいますが、風邪を引くのは当たり前のことです。同じ風邪でも、お子さんの年齢や体質によって、症状は変わります。

どう頑張っても感染症にはかかるので、「今はしんどいけれど、これでまた体が強くなるね」と前向きに考え、処方された薬を飲ませ、体を休め、食べやすいものや水分を与えて様子を見ましょう。

ほとんどの場合は自分の力でウイルスをやっつけて治りますが、「しんどそう」「いつもと違う」という症状があれば、必ず受診してくださいね。

この記事の著者

門田朋三

門田朋三

小 3 と年長児の娘がいます。「仲良し」と「けんか」の繰り返しで毎日にぎやかです。あだなは「ともぞう」。1978年生まれ。

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