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週刊高知の子どもニュース 2021年1月3~9日

今季一番の寒波の影響で、高知県内はぐっと冷え込みました。始業式の翌日から 3 連休ということで、まだ冬休み気分のお子さんも多いのではないでしょうか。

土佐清水市から、「どら猫鉄道」の話題が届きました。30年近く前に山林に造られたミニ鉄道がしみず幼稚園の園児たちに今なお親しまれています。「鉄道のない町に鉄道を」を合言葉に造られたそう。子どもたちの笑顔と大人たちの夢を乗せて走っています。

2021 年 1 月 3 ~ 9 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。

 

ヤイロチョウたこ 親子連れら楽しむ 四万十町大正

ヤイロチョウをかたどったたこを揚げる参加者(四万十町大正)
ヤイロチョウをかたどったたこを揚げる参加者(四万十町大正)

(高知新聞 2021 年 1 月 5 日掲載)

高知県高岡郡四万十町大正の轟公園で1~3日、親子連れらが高知県と四万十町の鳥、ヤイロチョウをかたどったたこ揚げを楽しんだ。

生態系トラスト協会(四万十町大正)の新春行事。2018年から、たこの滞空時間や高さなどを競う1日限りの大会として開いてきた。今年は密を避けるため競技にはせず、公園隣の四万十ヤイロチョウの森ネイチャーセンターを3日間開放。訪れた人にたこの制作キットを配った。

親子連れらは自分たちで組み立て、色を塗ったたこを持って公園へ。舞い上がったたこは本物の鳥のように見え、青空にヤイロチョウの特徴である赤い腹が映えた。

適度な風に恵まれ、たこは例年の競技大会より高く飛んだという。同協会の中村滝男会長は「今年はいいことがありそうです」と笑顔だった。(井上太郎)

ガタゴト「どら猫鉄道」 園児乗せ27年 土佐清水市こどもの国

園児たちを乗せて走るトロッコ (土佐清水市浦尻)
園児たちを乗せて走るトロッコ (土佐清水市浦尻)
山の斜面を利用した遊具を楽しむ園児(土佐清水市浦尻)
山の斜面を利用した遊具を楽しむ園児(土佐清水市浦尻)

(高知新聞 2021 年 1 月 6 日掲載)

約27年前、しみず幼稚園(土佐清水市グリーンハイツ)が高知県土佐清水市浦尻の山林に造ったミニ鉄道「どら猫鉄道」が、今なお親しまれている。機関車は動かなくなったものの、園児は手押しのトロッコに乗り込んで大はしゃぎ。夢の鉄道は子どもたちの笑顔を乗せて、今日もガタゴトと走っている。

しみず幼稚園は1991年に園近くの山林を購入し、約3ヘクタールに子どもが自由に遊べる広場「こどもの国」を造成。整備案を練る中で、たまたま現地を訪れた大学教授から「周囲に汽車を走らせては」と提案された。

「鉄道のない町に鉄道を」を合言葉に、賛同者や保護者、園の職員らが尽力。その頃に廃線された岡山県の私鉄、片上鉄道からレールや枕木などを無料で譲り受けたほか、古いコンバインを機関車に改造してトロッコを連結し、車両を造った。

開通は1994年。片上鉄道の職員が駆け付けて安全点検を行ったという。当初200メートルだった路線は延伸され、一時は約300メートルの〝旅〟が可能になった。終点は山のてっぺん。しみず幼稚園の理事長・園長、西村光一郎さん(80)は「そこからは〝銀河鉄道〟。空へ飛び立つとの思いを込めた」と、笑いながら振り返る。

年月が過ぎ、機関車はエンジンが壊れて動かなくなった。今は、子どもが5人ほど乗れる1両のトロッコを手で押して発進させ、100メートルほど走るのみ。それでも子どもたちは、本物のレール上を駆けるトロッコに目を輝かせ、スピードが出ると「キャ~」と楽しそうに歓声を上げる。

「子どもたちに夢を、と思って造ったが、むしろ造った大人が夢見る集団だった」と西村さん。こどもの国では他にも、斜面のワイヤを滑車で滑り降りる遊具が大人気だ。「こどもの国をもっと発展させたい。でも、全部やろうと思ったら、人生が足りん」。そう笑顔で話していた。(山崎彩加)

この記事の著者

ココハレ編集部

ココハレ編集部

部員は高知新聞の社員 6 人。合言葉は「仕事は楽しく、おもしろく」。親子の笑顔に出合うことを楽しみに、高知県内を取材しています。

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