お金の賢い使い方を学ぼう 高知県内の5年生に消費者教育の副教材を配布
小学生にお金の賢い使い方を学んでもらう消費者教育の副教材「めざそう買い物名人」が今春から、高知県内の全小学校に配布されています。5 年生の家庭科で使うことを想定し、家庭の収入と支出の仕組み、買い物をする際の注意点、売買契約などについて易しく解説しています。
お金の使い方は子どもの頃からしっかり身に付けさせたいですね。小学校の段階でどんなことを伝えていくといいのか、保護者にとっても勉強になりそうです。
「めざそう買い物名人」 高知県立消費生活センターが児童副教材
(高知新聞 2020 年 7 月 16 日夕刊より)
2年かけた労作に全国表彰
小学生にお金の賢い使い方を学んでもらおうと、高知県立消費生活センターが消費者教育の副教材「めざそう買い物名人」を作製し、今春から県内の全小学校に配布している。現場教員と大学教授が2年かけて練り上げた労作で、消費者教育の教材に関して全国表彰を受けた。
「高知と世界をよくする消費者に!めざそう買い物名人」は各校の5年生の家庭科で、5時間かけて教えることを想定。スライド58枚入りのディスクと、スライドごとに児童にどんな理解を促すかを解説した34ページの冊子からなる。
スライドでは高知県立消費生活センターのキャラ「くまったちゃん」らが登場して、各家庭の収入と支出の仕組みを説明。児童に「今欲しい物」を考えさせ、買わない選択や買う際の注意点を易しく説明した。
理解が進むにつれ、レジで「これをください」といったやりとりで売買契約が成立する点や、返品できるのは店側の厚意であることを説明し、契約前に品物を選ぶ力の大切さを教えている。
今春からの新学習指導要領で消費者教育が重視されるのを見越して、家庭科研究をしている教員や大学教授らが2018年度から議論と検証のための授業を重ねて作り上げた。
スライドのほか、児童が授業を受けながら意見をまとめるノート「消費者手帳」も作った。関わった小学校教員は「授業ですぐ使えて、子ども同士で考えたり意見発表したりするための工夫を凝らした」という。
「めざそう買い物名人」は公益財団法人・消費者教育支援センター(東京)が主催する2020年度の教材表彰で、行政や企業から応募された54点のうち優秀賞(21点)に選ばれた。
高知県立消費生活センターは「多くの学校に使ってもらい、自立した消費者に育つ基本の知識を学んでほしい」としている。(宮崎順一)