子どもの成長を「世界に1冊だけの絵本」に残しませんか?|児童家庭支援センター「高知みその」が子育て支援センターでイベントを開いています
慌ただしく過ぎる毎日。「子どもの成長を形に残したい」と思いながら、ゆっくり時間が取れない人もいるのでは。
児童家庭支援センター「高知みその」(高知市本町 1 丁目)では、わが子の成長を冊子に残すイベントを 2020 年から続けています。これまでに 180 組以上の親子が参加。「世界に 1 冊だけの絵本」として、子どもの手形足形を取り、成長の記録をつづってきました。
2024 年度は県内の地域子育て支援センターで開催中。高知市の「こもれびテラス」でのイベントを取材しました。
目次
【世界に1冊だけの絵本とは】絵本作家・なるかわしんごさんが作った冊子に成長を記録します
イベントを開催しているのは児童家庭支援センター「高知みその」の皆さん。児童家庭支援センターとは子育てに困った時や悩んだ時に相談に乗ってくれる施設で、電話や来所での相談に応じています。
子どもの成長を「世界に 1 冊だけの絵本」として残すイベントは 2020 年に始まりました。
冊子は絵本作家・なるかわしんごさんがデザイン。子どもがおなかにいる時の様子や、生まれた時の身長と体重、名前の由来などを書き込んでいきます。子どもの手形や足形も取ります。
子どもが成長した時、親から子へのメッセージとして手渡せるように、タイトルは「たいせつなあなたへ」と付けられました。
絵本作りは「高知みその」のスタッフがサポートしながら行われます。当初はコロナ禍だったので、オンラインも活用しながら続けてきたそう。
2024 年度は県内の地域子育て支援センターのイベントとして開催されています。9 月 24 日に高知市塩田町の「こもれびテラス」で開かれたイベントに行ってきました。
【成長記録】母子手帳を見ながら記入。妊娠期からゆっくり振り返り
この日の参加者は生後 5 カ月から 2 歳の親子 6 組。2 グループに分かれて取り組みました。
皆さん、母子健康手帳を持ってきていて、ページをめくりながら記載していきます。
子どもの体重は予防接種の時などに記載するので覚えていますが、「身長…?」。妊娠期のメモも普段は見ることがないので、「おなかが大きい時はこんなことを考えてたんだ」と振り返りになります。
記録をつづっていくのはお父さん、お母さんですが、子どもも一緒に参加できるのがこのイベントのいいところ。
色ペンやシールがたくさんあり、「かわいくデコろう!」と親子で飾り付けも楽しんでいました。
【手形足形】泣いてもOK!好きな色で“今”を残します
冊子には「きみのてとあし」というページがあり、手形や足形を残せます。
スタンプが用意されていて、好きな色を選べます。
スタンプのひんやり、ぬれている感触が苦手なようで、泣いてしまう子どももいました。
スタッフの野中涼香さんは「泣いても全然大丈夫ですよ!」。「『あの時、泣いちゃったね』と親子の楽しい思い出になりますので、手形や足形を取った時の様子もぜひ書き留めておいてください」
【開催情報】高知市、香南市、香美市の支援センターで予定されています
参加したお母さんたちは「家ではゆっくり書く時間が取れないので、イベントとして開いてもらえてうれしい」「気晴らしになった」と笑顔で帰っていきました。
「妊娠していた時のうれしい気持ちを思い出せた」と話すお母さんもいるそう。野中さんは「毎日の子育ては大変ですが、絵本を作りながらお子さんの成長を振り返ることで、気持ちが和らげばと思っています」と話していました。