子育て
アイコン:子育て

よく泣く、寝ない長男…私も”アウェー育児”経験者です|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら」㉕

よく泣く、寝ない長男…私も”アウェー育児”経験者です|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら」㉕

子育ての悩みに寄り添ってきた「いるかひろば」の土居寿美子さんが子どもへの関わり方を紹介します

子育てで困った時、悩んだ時、相談に乗ってくれるのが地域子育て支援センターです。

コラム「こころのとびら」は、高知市の地域子育て支援センター「いるかひろば」を運営する特定非営利活動法人の理事長・土居寿美子さんが執筆。たくさんの親子に寄り添ってきた経験から、わが子への関わり方を紹介します。

今月から、土居さん自身の子育てを振り返ります。「よく泣くし、寝ない子どもだった」という長男の育児は、見知らぬ土地での“アウェー育児”でした。

これまでのコラムはこちら

子どもはこんなもの?日に日に泣きがひどくなりました

いるかひろばの利用者には、転勤族の方、お母さんが県外出身の方など、見知らぬ土地で子育てをする“アウェー育児”をされている方々が半数以上いらっしゃいます。そして、帰宅が遅いなどの理由でご主人が育児に関われない、手助けをしてくれる方がいないために“ワンオペ育児”をされている方も少なくありません。そういう環境ではなくても、育児が大変なご家庭もあるかと思います。

皆さん、毎日本当にお疲れさまです。

実はわが家も、大変な育児を経験してきました。今回から、わが家のエピソード満載の育児を数回にわたりお伝えしてみようと思います。

私も“アウェー育児”の経験者です
私も“アウェー育児”の経験者です

私は 24 歳で結婚し、すぐに長男を授かりました。子どもが大好きだったのでとてもうれしく、生まれてくる日を心待ちにしていました。

夫は転勤族だったので、見知らぬ土地で育児がスタートしました。今で言う“アウェー育児”ですね。

長男は生まれた時から、すごく泣く子どもでした。おっぱいを飲ませても、おむつを替えても泣きやみません。でも、「子どもはこんなもんだ」と思っていました。

ですが、1 カ月たち、2 カ月たち…落ち着くどころか、日に日に泣きがひどくなっていきました。

出産後、産院でおむつを替える練習
出産後、産院でおむつを替える練習

ある時、保健師さんが来てくれました。私は長男について、「よく泣きます」「夜泣きもあります」と伝えました。保健師さんは私の話を聞いてはくださいました。でも、「そのうちに落ち着くと思います」という言葉で終わったように記憶しています。

どうしてこんなに泣くんだろう。どうして寝てくれないんだろう。知り合いに、話してみたこともありました。

「夜、寝ないんだ」

「よく泣くんだ」

「育児がちょっとしんどい」

いつの間にか、近所で「土居さんは育児ノイローゼになってるみたい…」とうわさになっていました。

私が「しんどい」とぽろっと言ったばっかりに、「ノイローゼ」として話が広がってしまった。ただ、「今、しんどい」という気持ちを言ってるだけなのに、私の気持ちを受け止めてくれる人はいないんだ…。

「もう絶対に、人に愚痴をこぼすのはやめよう」。私はそう決めました。

ハイハイも個性的でした

そんな日常でしたが、長男は四六時中機嫌が悪いというわけでもありません。外に行くと機嫌がよくなり、笑うこともありました。だから天気のいい日は、いつもベビーカーで散歩にでかけました

彼は眠くなるとグズりがひどくなるので、すぐ抱っこで寝かしつけをしていました。毎日続けていると、腱鞘(けんしょう)炎になり、抱っこもままならなくなりました。夜泣きがひどい時は、夫が長男を車に乗せて走ってくれました。その間に私は仮眠ができ、とてもありがたかったです。

腱鞘炎になってからは、おんぶで寝かしつけをしました。寝たのを見計らい、ベビーベットや布団に降ろそうとすると、すぐ起きてしまいます。いわゆる“背中スイッチ”です。仕方がないので、長男をずっとおんぶしたまま、私も仮眠しました。おんぶは嫌がらなかったので助かりました。そんな生活が 1 年ほど続いたと思います。

2歳前の長男。よく泣く子どもでした
2歳前の長男。よく泣く子どもでした

ハイハイや歩くという成長は、ゆったりでした。特にハイハイは、片方の膝をつき、もう片方の足で床を蹴って進む、なんとも個性的なハイハイでした。1 歳半を過ぎた頃に歩けるようになると、今度はいろんな所に行くので目が離せなくなりました。

その当時、私たちが住んでいた借家は日本家屋で、土間と部屋の段差がかなりありました。彼が土間に落ちないか、常に緊張をしていたことを覚えています。

生まれた時から個性的な長男。子育てのスタートはこんなことから始まりました。

 

 

土居さんに相談したい場合は、「いるかひろば」に問い合わせをしてください。

高知市地域子育て支援センター「いるかひろば」

  • 住所:高知県高知市六泉寺町22 港孕保育園内
  • 電話:088-834-1484
  • 利用時間:月~金曜日 9:30~15:30、土曜日(月 2~3 回)9:30 ~ 12:00
  • 駐車場:無料。4 台(身体障害者用が 1 台)。置けない場合は提携先を案内します

オンラインいるかひろばのスケジュール

  • お試しオンライン(相談も):月~金曜日 9:30~10:00
  • オンラインいるかひろば:月~金曜日。午前は 11:15~11:45 、午後は 15:00~15:30 。通所いるかひろばとつないで「集まりの時間」を行います

 

土居さんへのインタビューはこちら

この記事の著者

門田朋三

土居寿美子

高岡郡梼原町出身。保育士として 2005 年から高知市の港孕保育園に勤務。07 年から港孕保育園内にある地域子育て支援センター「いるかひろば」の常勤スタッフとして、親子に寄り添った支援に取り組んできました。19 年 11 月に特定非営利活動法人いるかひろばを立ち上げ、理事長に。20 年から、いるかひろばをNPOとして運営しています。趣味はバレーボール。洋服やケーキなど何かを作ることも好きです。好きな言葉は「一所懸命」。

関連するキーワード

LINE公式アカウントで
最新情報をチェック!

  • 週に2回程度、ココハレ編集部のおすすめ情報をLINEでお知らせします。

上に戻る