【つむサポ講座・参加団体】みやもっち体育で楽しむ☆親子運動あそびの会|親子で遊びながら、体を動かします
高知の新しい子育て支援「みんなでつむサポ」。講座を企画している皆さんを紹介します
妊娠期からの切れ目ない子育て支援を目指す高知県の施策「高知県版ネウボラ」に 2021 年度、「みんなでつむサポ」という新しい取り組みが加わりました。高知県内で子育て講座を企画する団体をつなぐことで、気軽に子育て相談や交流ができる場を地域に増やしていこうと、8 団体・個人が活動しています。
この記事では「みやもっち体育で楽しむ☆親子運動あそびの会」の活動を紹介します。幼児から小学生の親子が運動遊びに取り組むサークルで、親同士のつながりも大切にしています。
親子でこんなに簡単に楽しめる遊びがあるんだ!
「みやもっち体育で楽しむ☆親子運動あそびの会」は 2017 年に活動を始めました。代表は有吉有由さん。中学 3 年の長男、小学 3 年の長女を育てる 2 児の母で、いの町で暮らしています。活動のきっかけは 10 年前、長男の保育園で体験した「みやもっち体育」でした。
「みやもっち体育」とは、幼児体育講師の宮本忠男さんが幼稚園や保育園で取り組んでいる幼児向けの体育のこと。「運動嫌いの子どもをなくそう」と、遊びの要素を取り入れながら体の基本的な使い方を楽しく教えています。「みやもっち」は宮本さんの愛称です。
長男と「みやもっち体育」に参加した有吉さんは衝撃を受けました。
「やって来たみやもっち先生がいきなりビニール袋を取り出して、風船にして遊び始めたんです。子どもたちは大喜びで、『親子でこんなに簡単にできる遊びがあるなんて!なんで今まで気付かなかったんだろう!』とびっくりしました」
長女を出産後、いの町地域子育て支援センター「ぐりぐらひろば」で再び「みやもっち体育」を体験した有吉さんは、その場で宮本さんに「いの町で教室を開いてほしい」と直談判。宮本さんが快諾し、ぐりぐらひろばを借りて活動が始まりました。
2017~2019 年度はぐりぐらひろばの活動として行い、2020 年度からは独立した子育てサークルとして毎月 2 回のペースで活動しています。
「○○しなさい」はなし!どの子にも居場所と役割を
7 月に伊野公民館で開かれた「親子運動あそび」には 1 歳から小学生までの親子が参加しました。やってきた子どもたちは、広い会場ですぐに走り始めました。遊具のない公園のような、にぎやかな雰囲気です。
そこに宮本さんが登場。「みやもっち!」「みやもっち!」とさらににぎやかになった子どもたちに、宮本さんが次々と遊びを提案していきます。
この日は大縄跳びをすることになりました。ですが、縄は登場しません。親子でゴムを飛び越えたり、大きな布の下をぐぐったり。青いテープを波に見立てて、動きに合わせて近寄ったり、逃げたり…。
一見、縄跳びには関係のなさそうな遊びですが、「縄の動きを見る」「縄をくぐる」「縄が足元に来たら跳ぶ」など大縄跳びに必要な動きが盛り込まれています。子どもたちは遊びの延長で、知らないうちに身に付けていきます。
会場内には、運動遊びに参加しない子どもたちもいました。ですが、「みやもっち体育」では「こっちに来て一緒に縄跳びをしなさい」といった呼び掛けや強制は一切しません。
宮本さんは子どもたちの動きを見ながら、ぬいぐるみでさりげなく興味を引いたり、道具を用意するお手伝いを頼んだり。一人一人の居場所や役割をつくっていきます。
冒険やお化けの登場など、子どもたちが喜ぶスリルも交えながら約 1 時間。最後には大縄を 2 本回して跳ぶ「ダブルタッチ」を多くの子どもが楽しんでいました。
子どものあるがままを受け入れています
「みやもっち体育」では、子どものあるがままを受け入れ、子どもに合わせて運動遊びを提案していきます。「集団は苦手だけど、みやもっち体育ならみんなと一緒に楽しめる」という子どももいるそうです。
有吉さんは長女と運動遊びに参加し、休憩時間にはお母さんたちに話しかけています。「子育ての悩みは誰にでもありますよね。お子さんのことで気になることがあれば、みやもっち先生にも聞いてもらいますし、ちょっとしたおしゃべりは私にとっても気晴らしになっています」
「○○しなさい」と言わず、強制することもなく、気が付けば同じ空間でみんなが楽しい時間を過ごしているのが「みやもっち体育」の魅力です。
「子どもはもちろん、親も童心に帰って思い切り笑える時間です。体を動かす楽しさを知り、『面白かったな』『また来たいな』と感じてもらえればと思います」
「みやもっち体育で楽しむ☆親子運動あそびの会」は毎月 2 回のペースで、いの町を中心に活動しています。申し込み、問い合わせはサークルのLINE公式アカウントで受け付けています。