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付き合っていた頃は分からなかった…妊娠してから見えてきた夫の「こだわり」|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら・56」

付き合っていた頃は分からなかった…妊娠してから見えてきた夫の「こだわり」|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら・56」

子育ての悩みに寄り添ってきた「いるかひろば」の土居寿美子さんが子どもへの関わり方を紹介します

子育てで困った時、悩んだ時、相談に乗ってくれるのが地域子育て支援センターです。

コラム「こころのとびら」は、高知市の地域子育て支援センター「いるかひろば」を運営するNPO法人の理事長・土居寿美子さんが執筆。たくさんの親子に寄り添ってきた経験から、わが子への関わり方を紹介します。

結婚して、一緒に暮らして、やがて子どもができて…。家族の形が変わると、パートナーとの関係性も変化します。お付き合いしていた頃に見えなかった一面に驚いたり、子育ての方針で食い違ったり。土居さんは第 1 子どもを授かってから、夫の「こだわり」に少しずつ気づいていきました。

コラム「こころのとびら」はこちらから

毎日の育児、ご苦労さまです!

いるかひろばにやって来る親御さんにはいろいろな方がいます。

初めて親になり、期待と不安を抱えながら子育てをしている方。

子どもが少しずつ成長し、親の思い通りにいかないことも増えてきて、日々悩んでいる方。

2 人目、3 人目を出産し、きょうだいを育てている方。

双子、三つ子の育児に奮闘されている方。

子どもの成長ともに、親の思いも変わっていきます(いるかひろばの写真は本文とは関係ありません)
子どもの成長ともに、親の思いも変わっていきます(いるかひろばの写真は本文とは関係ありません)

いるかひろばには小学生が遊びに来る「小学生親子との交流」の日もあります。

子どもが小学校に上がると、うれしい思いも悩みも広がっていくのだと、親御さんのお話から伝わってきます。

子育て中のすべての皆さんに、エールを送ります。

毎日の育児、ご苦労さまです!

窪川から土佐市まで…妊婦健診は「バスで通院しなさい」

前回のコラムで、わが家の個性についてご紹介しました。家族の個性を把握し、子どもに合わせて関わっていくと、気持ちを上手に切り替えられることが増えていきました。

「なんでできないの?」「ちゃんとして!」…子どもへの関わりを少し見直してみませんか?|こころのとびら・55

ただ、大人の場合はそう簡単ではないことを、夫を通して学びました。

わが家は結婚後、すぐに子どもが授かりました。子どもが好きな私は大喜びで、出産を待ち遠しく感じました。夫も喜んでいたと思いますが、反応は正直、あまり覚えていません。

長男のお宮参りにて
長男のお宮参りにて

夫は転勤族で、当時は窪川町(今の四万十町)に住んでいました。地域に産院がなく、妊婦健診は土佐市の病院に通いました。

通院の日は、夫が休みを取って病院まで運転してくれましたが、急な仕事も入ります。妊娠後期には通院回数が増え、病院までバスで通うよう提案されました。

私は運転ができ、車も持っていました。自分で運転した方が楽ですし、便利です。そう伝えると、夫は「何かあったらどうする?」「心配だ」。

私は「大きなおなかで、バスで通う方が大変だ」と説得しましたが、夫は断固として自分の意見を曲げません。何度も言い合いになり、大きな声も出されました。

私は幼少期からの家庭環境が影響し、大きな声を出されることが苦手でした。夫の主張を理解できないまま、「機嫌が悪くなるくらいなら、私が我慢しよう」とバスでの通院を受け入れました。

結婚前に付き合っていた頃は、お互いの性格や気質を気にしたことはありませんでした。意見が食い違うこともありませんでした。

バスでの通院をきっかけに、「夫はなぜこんなことを言うのだろう」と考えることが増えましたが、この頃の私は「妊娠中の私をとても心配しているんだろうな」と安易に考えていました。

抱っこ、ドライブで夜泣き対応…夫は子育てを助けてくれました

誕生した長男は、とにかくよく泣く子どもでした。ベッドに置いたら泣くので、とにかく抱っこし、ベビーカーでお散歩をしました。首が据わると、おんぶして家事をしました。

体重が重くなると、抱っこがつらくなり、手首の腱鞘炎になりました。夜泣きが頻繁にあり、睡眠不足にもなりました。そんな私を見て、夫はよく抱っこを代わってくれました。夜は長男と 2 人でドライブにも行ってくれて、私はベッドでぐっすり眠ることができました。

部屋の掃除や台所の片付けが行き届いてなくても、そんなに叱られることはなく、私のペースで家事と育児をこなせていました。

夫はよく長男を抱っこしてくれました
夫はよく長男を抱っこしてくれました

長男が 1 歳を数カ月過ぎた頃、2 人目を授かりました。「子育てがもっと大変になる」と思いながらも、やはりうれしかったです。

2 人目の通院は長男を連れてになりますが、「バスで通いなさい」という夫の主張はやはり変わりませんでした。「よくやった、私!」と今は思います。

このように、子育てを大きく助けてくれながらも、私にはよく分からない「こだわり」があった夫。次男が生まれると、そのこだわりが徐々に見えてきました。

 

土居さんに相談したい場合は、「いるかひろば」に問い合わせをしてください。

高知市地域子育て支援センター「いるかひろば」

  • 住所:高知県高知市六泉寺町22 港孕保育園内
  • 電話:088-834-1484
  • 利用時間:月~金曜 9:30~12:00、12:30~15:30  日 、土曜日(月 2~3 回)9:30 ~ 12:00
  • 駐車場:無料。4 台(身体障害者用が 1 台)。置けない場合は提携先を案内します

オンラインいるかひろばのスケジュール

  • お試しオンライン(相談も):月~金曜日 9:30~10:00
  • オンラインいるかひろば:月~金曜日。午前は 11:00~11:30 、午後は 15:00~15:30 。通所いるかひろばとつないで「集まりの時間」を行います

 

土居さんへのインタビューはこちら

【ココハレインタビュー】「いるかひろば」理事長・土居寿美子さん|しんどい気持ち、安心して話して

この記事の著者

門田朋三

土居寿美子

高岡郡梼原町出身。保育士として 2005 年から高知市の港孕保育園に勤務。07 年から港孕保育園内にある地域子育て支援センター「いるかひろば」の常勤スタッフとして、親子に寄り添った支援に取り組んできました。19 年 11 月に特定非営利活動法人いるかひろばを立ち上げ、理事長に。20 年から、いるかひろばをNPOとして運営しています。趣味はバレーボール。洋服やケーキなど何かを作ることも好きです。好きな言葉は「一所懸命」。

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