新小学1年生に伝えておきたい交通安全の約束は?|合言葉は「とまる・みる・まつ」。入学前に通学路で練習を!
交通事故から子どもを守るポイントを、比島交通公園の交通安全教室から紹介します
子どもの入学準備でしっかりやっておきたいことの一つが、通学路の確認です。
送り迎えや送迎バスなどがあった保育園、幼稚園時代とは違い、小学校に入ると多くのお子さんが子どもだけで通学することになります。「事故に遭わずに通えるだろうか」というのは保護者の心配の一つですね。
この記事では新 1 年生に伝えておきたい交通安全の約束について、比島交通公園(高知県立交通安全こどもセンター)の交通安全教室から紹介します。
交通事故から身を守るための合言葉は「とまる・みる・まつ」です。通学路で練習してみてください。
目次
比島交通公園では子どもへの交通安全教室を一般向け、保育園・幼稚園向けに開いています。
今回は認定こども園「丑之助学園」(高知市北本町 3 丁目)の年長児を対象に 2022 年 3 月 23 日に開かれた交通安全教室を取材しました。
講師は「山ちゃん」でおなじみ、比島交通公園の園長・山崎勇人さんです。
小学生の交通事故で最も多いのは「1 人歩きデビュー」する1年生
保育園、幼稚園の間は外を歩く際は「大人と一緒」という場面が多かった子どもたち。小学生になると登下校に加え、友達と遊びに行く、習い事に行くなど、行動範囲が広がります。
1 人で行動する機会が増えるので、小学 1 年生は「1人歩きデビュー」とも言われます。
小学生の交通事故は「歩行中」が最も多く、歩行中の死者・重症者数が最も多いのが 1 年生です。多くが道路の横断中に起こっています。
車道、歩道、路側帯…あらためて確認しておきましょう
交通安全教室では「車道」「歩道」「路側帯」の説明から始まりました。入学を機に、親子であらためて確認しておきたいですね。
- 車道…自動車などの車両が通るエリア
- 歩道…歩行者のためのエリア。一般的に車道より一段高く、縁石や柵で区切られています
- 路側帯…歩行者が通行するためのエリアで、車道に設けられています。白線が引かれています
歩行者は、歩道がある道では歩道を歩きます。路側帯がある道は白線の外側を歩きます。
歩道も路側帯もない道では、道路の右端を歩くのが道路交通法上のルールとなっています。
道路を渡る時は横断歩道を渡りましょう
道路を渡る時は横断歩道や歩道橋を利用することがまず大事。ですが、横断歩道のない道路を渡る場面も少なくないですね。
交通安全教室では「道路をいきなり渡らない」ということが繰り返し伝えられました。山崎さんは園児たちにボードを示して説明しました。
比島交通公園の交通安全の合言葉は「とまる・みる・まつ」です。
- とまる…小学校から出る時、道路を渡る時など、まずは止まりましょう
- みる…右、左、右の順番で、車やバイクが来ていないかを確認します。誰かに見てもらうのではなく、必ず自分の目で確認しましょう
- まつ…「危ない」と思ったら、渡らずに待ちましょう
山崎さんはさらにこう呼び掛けました。
- 信号があったら信号を見ましょう
- 青信号になってもすぐには渡りません。渡る前には右、左、右の順番で車が来ていないことを確認します
- 信号がない道路でも、渡る時には右、左、右を確認します
教室では交通量の多い交差点のイラストを見ながら、危険箇所を子どもたちで考えました。見通しが悪い曲がり角や、車が停車している道路などは、先に頭を出して安全を確認します。
通学路を歩きながら、親子で考えてみるのもいいですね。
「とまる・みる・まつ」は急いでいると忘れがち。飛び出さないことを教えていきましょう
交通公園では年長児を対象にした交通安全教室を、依頼のあった園ごとに開いています。例年なら入学を控えた 2~3 月に教室が集中するそうですが、2021 年度はコロナの影響で中止になった園もあったそうです。
「教室では『とまる・みる・まつ』と伝えていますが、急いでいる時には忘れて飛び出しちゃうこともありますよね」と山崎さん。
「必ず止まって危険がないかどうかを自分の目で確認する習慣は、交通事故から身を守る上でとても大切です。お子さんに繰り返し教えてください」
交通公園には本物の信号機があり、ゴーカートが走る道路を横断して遊具エリアに向かいます。
「一般の道路と違って、安全を確保しながら交通ルールを学ぶことができます。通学路での練習に加えて、ぜひ活用してくださいね」