本日の幸運のお客さまはあなたです|高知県立文学館「『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』へようこそ」に行ってみた
不思議な駄菓子を細部まで再現。紅子さんの等身大パネルも登場します
児童書やEテレのテレビアニメ放送などで子どもたちに人気の物語「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズ(廣嶋玲子 作、jyajya 絵/偕成社)。店主・紅子が勧める駄菓子はその人に幸運を呼んだり、不幸を招いたり…。
そんな不思議な駄菓子屋が全国で初めて高知県にやってきました!高知市丸ノ内 1 丁目の高知県立文学館で、企画展「『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』へようこそ」が始まりました。
スケッチや作品に登場する駄菓子を再現した模型など約 170 点を展示。フォトスポットや作品のメッセージの一つ「運も不運も紙一重」を表すパネルなど、銭天堂の世界を体感できます。
紅子さんに招かれて「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」に来店したココハレ編集部・藤川。作品を通して文学館が伝えたい、児童文学の面白さや魅力をご紹介します。
「『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』へようこそ」のイベント紹介ページはこちら
書籍は350万部突破!「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズ
「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズは、幸運な人だけがたどり着ける駄菓子屋「銭天堂」が舞台の児童文学作品です。作者は廣嶋玲子さん、絵はjyajyaさんが担当し、偕成社から 2013 年に第 1 巻を刊行。シリーズは累計 350 万部を突破しました。テレビアニメ化されNHKのEテレでも放送されています。
で、でかい…!等身大の店主・紅子さんが登場
展示室前のロビーには、店主・紅子さんの等身大パネルが登場!物語では「お相撲さんのような」と表現されていますが、まさに!身長は 180 センチを超えていると思われ、どっしりと立っています。
「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」へようこそ
銭天堂へと続く裏路地を通ると、紅子さんがお出迎え。「ようこそいらっしゃいました。本日の幸運のお客さま」
昔ながらのレジや、紅子が飼っている真っ黒な猫の墨丸などが細かく再現されています。
全国初!文学館オリジナルの企画展です
今回は高知県立文学館オリジナルの企画展。つまり全国初開催です!直筆イラストや、フォトパネル、再現された駄菓子などここでしか見られない展示がたくさんあります。
人気駄菓子が目の前に?!
作品に登場するたくさんの不思議な駄菓子の数々。原作の読者投票で選ばれた 10 位までの駄菓子が立体模型となり並んでいます。
「虹色水あめ」のリボン裏の文字や、「おもてなしティー」の缶底ラベルなど、食べ方や使い方を表記している細かい部分も再現されています。
作品に入り込めるフォトスポット
作品の表紙や場面を再現したフォトスポットもお楽しみポイントの一つです。
銭天堂をライバル視する「たたりめ堂」も登場
恨みやねたみをかかえた人間にぴったりのお菓子を販売する「たたりめ堂」。主人の少女・よどみが作る不幸虫を使ったお菓子も再現されています。
作品のメッセージ「運も不運も紙一重」
作品を通して伝えたいメッセージの一つに「幸も不幸も紙一重。人任せにせず、自分で決めよう」があります。ストーリーの中には登場人物の選択によって、不条理な結末で終わってしまうこともありますね。
作品にはしゃれの効いた不思議な駄菓子が登場する面白さはもちろん、大人が読むとドキっとさせられる言葉や場面も。
「自分で考え、選択することの大切さ」といったメッセージを伝えています。
1階ではグッズや書籍を販売しています
文学館 1 階の受け付け前で書籍やグッズを販売しています。
1 階から 2 階に上がる階段の踊り場では、自由に駄菓子を考える駄菓子開発コーナーが設けられています。採用されて作品に登場するかも…?!
11月14日まで開催中です
小学生を中心に、子どもも大人も楽しめる企画展「『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』へようこそ」は 2021 年 11 月 14 日(日)まで開かれています。
次の幸運のお客さまは、皆さんです。おのぞみのものはなんですか…。
1階の「こどものぶんがく室」で一休み
「『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』へようこそ」に行った帰りは、1 階の「こどものぶんがく室」で一休み。靴を脱いで、本を読んだり、遊んだりできます。
幹に積み木が並べられている「つみきツリー」や、階段を上がって入るツリーハウス風のスペースもあります。
授乳室は「こどものぶんがく室」、おむつ台は多目的トイレにあります
授乳室は「こどものぶんがく室」にあります。おむつ台と子ども用便座は、1 階の階段横の多目的トイレにあります。
【高知県立文学館】
- 住所:高知県高知市丸ノ内 1 丁目 1-20
- 電話:088-822-0231
- 開館時間:9:00~17:00(最終入館 16:30)会期中は無休です